表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終わらない青春の中で  作者: 白月 海
2/61

2話 始業式、生徒指導室にて

―ここは″春桜高校″の2年2組である。

今、この場はある一人の生徒の話題で持ち切りだった。


「ねぇねぇ、他のクラスの子から聞いたんだけど...さっき3年生が喧嘩してたんだって!」


「そういえば何か先生達もバタバタしてて騒がしそうだったわね」


「しかもその喧嘩してた相手が、今日からうちに来るハズだった転校生って話だよ!」


「転校生?」


「そうそう!本当かどうかは私もよく分からないんだけども、その他クラスの友達が職員室で話してたの聞こえたんだってさ!」


「それじゃ、その転校生とやらは間違い無く″不良″ね」


「そうだね...普通初日に喧嘩なんかしないもんね」


生徒達が話している最中に、教室のドアが開いた。


「はい、みんな体育館に向かうわよー」


「おっ!ゆいちゃん先生が担任!?」


「そうよ、これからもよろしくね」


その言葉と共に、生徒達は大はしゃぎする。

この″ゆいちゃん先生″と呼ばれる人物は、校内でも人気の高い教師だ。

親しみやすい性格であり、何と言っても優しい。

まだまだ年齢は若い方だが生徒の事を思う良き教師だ。


「って、ゆいちゃんって呼ばない!」


しかしながら、まだまだ迫力は足りない様子。


「そういえば先生、今日転校生が来るって噂聞いたんですけど本当なんですか?」


「予定だと今日からここのクラスだったんだけどね...ちょっと色々あって」


「....」


ゆいちゃん先生の言葉に、このクラスの生徒は察したみたいだ。

″間違いない、喧嘩したのは転校生の事だ″と。


そして同時に一つの疑問が頭を過る。


「えっ!そいつがこのクラスに来るの!?」


「あ...そ、それはまだ内緒です。ほ、ほら体育館に移動しますよ!」


こうして、少し抜けている先生の指示で体育館に移動していく。

始業式だ。


他の学年でも、生徒達によってこの話題が多く話されている。


そんな中、数人の傷を負っている生徒が体育教師等によって″生徒指導室″にて囲まれていた。

三年生が4人と...噂の転校生である東仙寺 真琴だ。


「お前達...始業式の日に何をしているん?それにお前は今日からうちの生徒だろ!」


「....」


「原因は大体分かった。だが、停学は逃れられんぞ!分かったか!!」


「...はい」


真琴は小さく呟く。

これに関しては自分に非が無くても仕方ないと諦めているからだ。


「三年生は無期停学、東仙寺は停学3週間だ!」


無慈悲にも、そう宣告されるのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ