第十二回
舞『ミドリムラジオの精さん。ミドリムラジオの精さん』
翠『ドリムちゃんからって珍しいね。どうしたの?』
舞『今日は重大発表があるんだよ』
翠『……まさか、ドリムちゃん結婚しちゃうの? 相手は誰? どんな男なの?
この翠さんのお眼鏡にかなわない相手は許しませんからね』
舞『素に戻ってます、っていうか何キャラなんですか』
翠『で、いつ結婚するの?』
舞『結婚じゃないです。もう、早く始めますよ』
翠『それでは、ミドリムラジオ第12回スタートです』
~♪♪♪~
舞『改めましてこんばんは。ミドリムラジオパーソナリティのドリムと』
翠『綿来翠です。早速なんだけど、重大発表って何かな? 私聞いてないんだけど』
舞『言っていませんからね。でも、前回お便り読むって言いましたからね。
後で時間もらっているので、今はお便りを読むことに集中しませんか?』
翠『この台本のなぜか真っ白なところだね。じゃあ、お便りは来てないけど、きっと次回当たり来ているだろうから先に答えておくよ』
舞『なんで早速お便りから離れちゃうんですか』
翠『さっきの休憩の間に、ドリムちゃんにハグしてもらいました。
細くて柔らかくて、キュッと引き締まってて、控えめに言っても天国だったね。ドリム抱き枕とか作ったら売れるよ。むしろ、私が全部買う。
でも、よくあるエッチな奴はだめだよ。いや、私が全部買うからいいのかな。まあ、ドリムちゃんを汚すなんてありえないよ』
舞『でもわたし、これでもアイドルですから、水着までなら着ますよ?』
翠『抱き枕って、色々見えちゃってるやつだよ?』
舞『わかってますよ。でもほら、ちょっとくらいなら……っていうのは冗談です』
翠『うん、駄目だよ。私が全力で止めるよ。玉砕覚悟だよ』
舞『水着といえばこんなお便り来てました』
翠『水着といえば?』
舞『ラジオネーム「トレハロースト」さんから頂き増した。
「初めまして、トレハローストと申します。ついに出ましたね。綿来翠1st写真集『青と白とみどりと』。ミドリムラジオでは、ボケに走っている翠さんのすまし顔はギャップもあってドキッとしちゃいます。
ドキッとするといえば……」』
翠『ストップ、ドリムちゃんストップ』
舞『「水着姿まで見せちゃうんですね。時期的には撮影寒かったと思うんですけど、大丈夫だったんですか? あと、ドリムさんの感想も教えてくれたらうれしいです」。トレハローストさんありがとうございました。
残念ながらわたしは見ていないんですよね。このメールを見てはじめて知りましたし。ってことで翠さん。寒かったんですか?』
翠『いろいろ気を使ってくれたから、そんなに寒くはなかった……っていうか、このメールをドリムちゃんに見せたのは誰?
絶対見せないでって言ったよね?』
舞『そんなにわたしに知られるのは嫌だったんですか?』
翠『嫌……っていうか恥ずかしいんだもん。ドリムちゃんみたいに細くないし、何より話題に出されたらどんなふうに返していいのかわからない』
舞『でも隠されていたっていうのはちょっとショックですね』
翠『ごめん、ごめんね。恥ずかしかっただけなの。なんていうか、歌手さんの前で歌わないといけないみたいな』
舞『じゃあ、見てもいいんですね?』
翠『うんうん。大丈夫だよ。なんだったら二冊でも三冊でも読んでくれていいんだよ』
舞『じゃあ、さっそく読みますね。翠さんの一日を追っていくって感じなんですね』
翠『ちょっと待って。ドリムちゃん、それ何?』
舞『青と白とみどりと、ですよ。確かに翠さんのこんな表情はあまり見ないですね』
翠『それはわかってるんだけど、なんであるの? そしてなんで読んでるの?』
舞『スタッフさんに頼んでもらったんですよ。読んでいるのはさっき許可をもらったからです。なんで水着かと思ったら、プールなんですね』
翠『私の前で読まれるのは、ちょーっと拷問かな?』
舞『ということで、サイン書いてくれませんか?』
翠『そんないい笑顔で言われたら断れないけど……』
舞『綿来翠1st写真集「青と白とみどりと」好評発売中です』
~♪♪♪~
舞『お便りコーナー。このコーナーでは前回読めなかったお便りを、できる限り頑張って読むコーナーです』
翠『ドリムちゃんにはばれないように頑張ってたのに……』
舞『隠さなくてもいいんですよ。ちゃんと翠さんのCDも持ってますからね』
翠『うれしいけど、恥ずかしい。穴があったら入りたい。それから、私の歌を聴いてるドリムちゃんを想像して悶えたい』
舞『ではお便りを読んでいきます。ラジオネーム「テンシン」さんから頂きました』
翠『ありがとうございます』
舞『「翠さん、ドリムさんこんばんは。僕は最近男女が入れ替わる作品を読んだんですが、お二人は男になったら何かしたいこととかありますか? また、もし誰かと一日入れ替われるとしたら誰と入れ替わりたいですか?」とのことです』
翠『たまに来るよね。この手の質問。ドリムちゃんは何かしたいことある?』
舞『そうですね。普段通りに過ごしたいです』
翠『ミドリムラジオとか?』
舞『入れ替わっている間に収録があればそうですね。特別なことをしなくても周りの反応とか、景色とか面白いことは向こうからやってきそうです。
翠さんは何かあるんですか?』
翠『ドリムちゃんをお嫁さんにする』
舞『誰かと入れ替わるなら……』
翠『ドリムちゃんのマネージャー。今日はいないけど』
舞『翠さんはブレませんね』
翠『ドリムちゃんと一緒にラジオをできる嬉しさで、いつでもキャラがブレブレだよ!』
舞『そうですね』
翠『ドリムちゃんのいけず』
舞『では、次のお便りです。ラジオネーム「三等兵」さんから頂きました。
「初めてメールします。お恥ずかしながらお二人のことをこのラジオで知りました。お二人の気取らない会話を毎週楽しみにしています。これからも頑張ってください」』
翠『ありがとうございました。なんかこういう普通のメールが来るの初めてじゃないかな?』
舞『当初からメールの雰囲気決まってましたもんね。
でも、ラジオをやって初めて知ってくれる人がいるというのは嬉しいですね。普段の活動では接点がないような方かもしれませんし』
翠『そうだね。露出の仕方が変われば、見る人も変わるから、意外な人から見られていたりするかも』
舞『意外な人ですか?』
翠『例えば、ととのんの両親とか』
舞『……それは予想外ですね』
翠『何にしてもありがとうございました。
とりあえず、次で最後かな。ラジオネーム「受験生」さんから頂きました』
舞『ありがとうございます』
翠『「お久しぶりです。以前ドリムさんに激励してもらった者です」』
舞『あの方だったんですね。お久しぶりです』
翠『「あの日以来、ミドリムラジオを聞くために勉強を頑張った結果、無事合格することができました。それもこれも、すべてドリムさんに激励してもらったお陰です。
四月からは大学生で、一人暮らしになるので思う存分ミドリムラジオを聞きたいと思います。それでは、これからも頑張ってください」』
舞『第三回でわたしが適当に答えちゃった人ですよね。目的が変わっていたようですが、無事に合格できたようでよかったです』
翠『まあ、ドリムちゃんに応援されて合格できなかったら、お仕置きじゃすまないよね。むしろ、合格できないわけないよ。よ、ドリム大明神』
舞『わたしの応援にそんな効果はありませんよ』
翠『受験生さん、報告ありがとう。でも、次からどうするのかな?
受験生じゃなくなっちゃったよね』
舞『「大学生」とかになるんじゃないですか?』
翠『では大学生さんありがとうございました』
舞『まだ大学生じゃないですよ』
~♪♪♪~
舞『真実はどれだ。ドリムの重大発表~』
翠『どんどん、パフパフ』
舞『わたしに関する発表がいくつか紹介されますが、本当のことは一つしかありません。どれが真実かを翠さんに当ててもらいます』
翠『当てたらドリムちゃんをもらっていいの?』
舞『わたしはあげられませんが、特別商品があります。
って、ここまでして発表することじゃないとわたしは思うんですけどね……』
翠『むしろ時間全部使って発表してよかったんじゃないかな。
今までのドリムちゃんの活動を振り返りながらとか、面白いと思うよ』
舞『面白くないです。えっと、嘘に関しては、以前からいただいていたお便りを使わせてもらっています。
では一つ目「ドリムは結婚することになった」』
翠『やっぱり、結婚するのね。相手の男は……』
舞『二つ目「ドリムの水着写真集の発売が決まった」』
翠『それがいい!』
舞『三つ目「ドリムのアルバムの発売が決まった」』
翠『それでもいい!』
舞『四つ目「ドリムの握手会が決まった」』
翠『全部いい!』
舞『五つ目「ミドリムラジオの打ち切りが決まった」』
翠『それは駄目! 後結婚も嫌』
舞『さて、どれでしょうか』
翠『ごめんねドリムちゃん。私精いっぱい悩んで、盛り上がりのために間違ってあげたいんだけ三つ目のアルバム発売決定!』
舞『自分の言葉に被せて話すって器用なことしますね。では、結果は……
正解です。わたしのアルバムの発売が決まりました』
翠『アルバムって言ってもオリジナル曲じゃなくて、いわゆるカバーアルバムなんだよね。
今まで動画投稿サイトで歌った曲の中から、作曲者の許可を得られたものを集めて、人気投票して上位の曲を収録した一枚。
人気投票は唐突に行われ、しかもアルバムの事は言わなかったから、見てる側としてはいきなりのサプライズ。
発案者は桜ちゃんじゃないかっていう噂もあるんだけど、ともかくカバーとはいえドリムちゃんが歌ったことで有名になった曲もあるから、ファンとしては感慨深いものがあるんだよね』
舞『ひとつ訂正しますね。わたしが歌ったから有名になったのではなく、曲がよかったから有名になったんですよ。
でも詳しいですね。わたしが話すことなくなっちゃいました』
翠『なんたって、私も投票したからね。ドリムちゃんいつ教えてくれるのかなと思ってたんだけど、コーナーになってたんだね。
実は今日の台本見てから気が付いてたけど』
舞『そうなんでしょうね。スタッフの努力を無駄にした翠さんには商品はありません』
翠『まって、それはひどい。このコーナー始まるまで私頑張ってたんだよ?』
舞『冗談です。商品はいま言っていたアルバムです。
一応まだ発売前ですから、豪華ってことに……』
翠『ほんとに! もらえるの? 一足早く?
サイン、サイン書いて。書けるところ全部に。個人的にも三枚買うから』
舞『翠さん、落ち着いてください。書きますから』
翠『せっかくだから開けたくない……けど、ファンとして聞かないわけには……くう、どうしたら。私は試されているのね』
舞『わかりました。もう一枚差し上げますから、落ち着いてください』
翠『ピタ』
舞『おふざけはいいですか?』
翠『ふざけてはないよ。全力で喜びを表現していただけで』
舞『収録が終わったらサイン書きますけど、翠さん確かサインの入ったケースだけ持ってますよね』
翠『持ってきてるよ。でも、書いてね』
舞『わかりました』
~♪♪♪~
翠『エンディングです。今日は満足しました。皆さんドリムちゃんのアルバム買ってください』
舞『恥ずかしいのでやめてください。それに、翠さんの写真集だって……』
翠『イッタイナンノハナシカナ?』
舞『えっと、アルバムですが、これが放送されているときにはもう発売されていると思うので、よろしかったらお願いします』
翠『つまり、このラジオを聴いている私の手にはすでに、五枚のCDがあるわけだね』
舞『翠さんってミドリムラジオ聞いているんですか?』
翠『聞いてるよ。やっぱりよりよくしていくためには、自分の喋りがどうだったかっていうのは把握しておきたいから。
それから録音して私の声を消して、ドリムちゃんの声だけ聴く』
舞『前半だけならよかったんですけどね』
翠『番組への感想やコーナーへの諸々は、メールアドレスmidorimu@****.###によろしくお願いします』
舞『では、ミドリムラジオここまでのお相手はドリムと』
翠『綿来翠でした。ばいばい!』
~♪♪♪~