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第十一回

翠『ドリムちゃんドリムちゃん』


舞『ミドリムラジオの精さん』


翠『ミドリムラジオ記念すべき11回目だよ』


舞『前回も似たようなこと言っていなかった?』


翠『キノセイダヨ』


舞『棒読みされても困るんだけど、11回ってあんまり記念って感じじゃないよね』


翠『11という数字は、1が二つ並んでいるから凄いんだよ。


  第一回の倍くらいすごいんだよ。だって1が二つ……』


舞『翠さん、頑張らなくて大丈夫ですよ。分かってますから』


翠『……ドリムちゃん、あのね。スタッフが意地悪するの』


舞『はいはい、泣かないでください。ミドリムラジオ始めますよ』


翠『はーい』


~♪♪♪~


舞『皆さんこんばんは、ミドリムラジオ第11回。パーソナリティのドリムです』


翠『同じく、綿来翠です。さて、何はともあれさっきの茶番よ。


  11回が何で記念なのかをこちらに考えさせないでよ。わからないよ』


舞『模範解答ってあるんでしょうか?』


翠『……うんうん、今日は、君――スタッフ君の、誕生日。なるほど。


  しるかー!!』


舞『翠さんちょっと声大きいです』


翠『ごめんね。つい叫びたくなって。


  話を続けるけど、今日が誕生日っていうのと、11回は無関係だよね。今日は別に11日じゃないし。


  しかも、放送日は誕生日じゃないよね』


舞『お誕生日おめでとうございます』


翠『それはおめでとう。さすがドリムちゃんは優しいね。


  後で、ドリムちゃんにケーキ買ってあげようね』


舞『だったら、翠さんと一緒に喫茶店でお茶したいです』


翠『では、ミドリムラジオ今日のお相手は……』


舞『まだ始まったばかりですよ。


  それに、翠さん、今日は話したいことがあるって言っていませんでしたっけ?』


翠『前回の放送以降、お便りがいっぱい来てるしね。


  ということで、早速。ラジオネーム「クラゲ助」さんからいただきました。


 「翠さん、ドリムさんこんばんは」。はい、こんばんは』


舞『こんばんは』


翠『「第十回のミドリムラジオで、ななゆめというグループ名が出ていましたが、どんなグループなのでしょうか? よろしければ教えてください」だって。


  これって答えちゃっていいのかな?』


舞『確かに「ななゆめ」を知らない人は少なくないですよね。


  現状高校の一部活でしかないですが、ミドリムラジオのテーマソングを作ってくれるということで、桜ちゃんにどこまでなら話していいかを尋ねてきました。


  今後もたびたび名前が上がるかもしれませんからね』


翠『私やととのんも知っていた側だけど、考えてみたらバンドの大会とかには出ていないんだよね。


  それなのに、名前が知られているっていうのは凄いかもしれない』


舞『ライブハウスで演奏はしていたらしいですから、そこ経由らしいです。


  まだバンド名が決まっていない頃は、スリーピースバンドから初めて、少しずつ増えて今は六人でバンドを組んでいます。


  名前はありませんでしたが、スリーピースの時から、実力は噂されていたみたいですね』


翠『三人時代があったのは、私も初めて知ったかも』


舞『桜ちゃんがまだ一年生、って考えたらなんとなくわかると思いますが、年下二人は後から入ったんですよ』


翠『なるほどね。ごめんね、説明の腰を折って』


舞『大丈夫ですよ。では話を戻しますね。


  六人のうちギターが二人で、あとはベース、ドラム、キーボード、ボーカルが一人ずつって構成です。


  ベースが前回のゲストだった桜ちゃん、ギターの一人がリーダーの志手原しではら稜子たかねさん。ボーカルがユメさんで、とりあえず名前を出していいといわれたのがこの三人です。


  志手原さんは、桜ちゃんが本職であることを隠していたのもあって、作詞作曲も手掛けています。


  ななゆめの曲の多くが志手原さんが作ったものです。私はまだ数回あった程度でしかないですが、ななゆめの中で最も音楽に対してストイックな方に見えました』


翠『前回桜ちゃんが、そんなこと言ってたもんね。


  で、次はユメさんかな?』


舞『はい、ユメさんの話ですが、一言で言ってしまえば謎の存在なんですよ』


翠『確か同じ高校の人でも、ユメさんが何者か知らないんだよね。


  本名はもちろん、学年やクラスまでわからないから、誰かが変装したんじゃないかとか、眉唾物っぽいうわさをいっぱい見るよ』


舞『教師陣が無反応だから、考えすぎだっていうのが濃厚ですけどね。


  わたし、一緒にカラオケに行ったことありますけど、快活で初心な女の子でしたよ』


翠『カラオケいいなー。羨ましいなー。


  できれば、ドリムちゃんとユメさんがカラオケに行っているのを、見ているだけの人になりたいなー』


舞『来るなら、一緒に歌いましょうよ』


翠『嫌だよー。ヘブンに穢れを持ち込むなんて無粋なことするくらいなら、私はドリムちゃんの椅子になるよー』


舞『遠慮しておきます。ユメさんの話に戻りますと、歌唱力はわたし以上なんですが』


翠『さらっとすごいこと言うね』


舞『事実ですからね。でも歌うことを楽しみすぎるって欠点もあるって言っていました。


  で、ユメさんなんですが、わたしより身長が低いんです』


翠『おお! ……おお?』


舞『低いといってもほとんど変わらないんですが、なかなかの抱き心地でした』


翠『え、ユメさんはドリムちゃんにいくら払ったの!?』


舞『わたしと接するにはお金がかかるみたいな方向にもっていってません?』


翠『だって、ドリムちゃんがなかなかハグしてくれないんだもん』


舞『収録終わったらしてあげますから……』


翠『ミドリムラジオの曲は、志手原さんか桜ちゃんが作ってくれることになるのかな?』


舞『急に仕事をはじめましたね。ななゆめに曲を作れる人がさらに一人いるので、誰になるかは正直わかりません。


  三人が協力して、というのも十分に考えられますからね』


翠『聞けば聞くほど、なんでこんなに集まったのか、謎だよね』


舞『類は友を呼ぶって感じなんじゃないですか?』


翠『で、ドリムちゃんも呼ばれちゃったと。私とは遊びだったのね』


舞『お仕事です』


翠『ミドリムラジオでは、これからもななゆめの活動を勝手に応援していきます』


舞『いいんですか? 勝手なこと言って』


翠『いいんじゃないかな。ドリムちゃんも応援するよね?』


舞『それはしますけど、番組として勝手に決めちゃっていいのかなと』


翠『どうせコーナー足りていないんだし、私たちの活動報告に混ぜて勝手に喋っちゃえば大丈夫じゃないかな?


  名前を出す許可はもらったんだし』


舞『あとで桜ちゃんに連絡してみましょうか』


翠『では、このままオープニングトークだけで終わりそうなので、切り上げてコーナーに移ります』


~♪♪♪~


翠『質問コーナー』


舞『このコーナー名もだいぶ簡略化されましたね』


翠『シンプルイズベスト。ってことでラジオネーム「リモコンの10」さんからいただきました』


舞『ありがとうございます』


翠『「前回の放送のあと何してたんですか?」だそうです』


舞『この質問多かったですね。


  やったこと自体は、喫茶店でお喋りしたり、お買い物したりでしたよ』


翠『確かにやった事と言えばそんな感じで間違いないけど、私はちょっと感想違うかなー』


舞『何かありましたっけ?』


翠『何しようかという話になったら、桜ちゃんがいち早く喫茶店を提案して、洋服の話になったら桜ちゃんが面白そうだからドリムちゃんを着せ替え人形にして遊ぼうと買い物に連れ出したんだよ。


  しかも、あれよあれよという間に連絡先の交換も終わっていたから、ちょっと戦慄を禁じえなかったよ』


舞『その口調なんですか?


  わたしは丁度イメージと違うような私服がほしかったから、助かりましたけどね。


  やっぱり、他人に選ぶと自分じゃ選ばないようなものを持ってきて、面白かったです』


翠『企画自体は最高だったね。確かに。桜ちゃんには感謝してもしきれないよ』


舞『お店は普通の量販店で、制限時間を決めてそれぞれに洋服を持ってきて、わたしがそれを着るって感じでした。


  翠さん時間過ぎても選んでましたけど』


翠『だって、ドリムちゃんに着てもらうんだよ?


  センスがいい、可愛い服装にしなくちゃ。あと、私が萌える感じの』


舞『本音が漏れていますが、翠さんが選んだ服は確かに可愛かったですね。


  十戸倉さんはボーイッシュで、桜ちゃんのはあざとかったです』


翠『私はあざと過ぎるのはいやだなって思っていたんだけど、着る人によるね。


  ぶかぶかのパーカーを着たドリムちゃんの写真は、しばらく待ち受けだよ』


舞『あとで待ち受けかえるか、わたしに元データ消されるか選んでくださいね』


翠『冗談だよ。大丈夫だよ』


舞『冗談には聞こえなかったですけど、信じます。でも、裏切っていたらしばらく口ききませんからね?』


翠『ゼンゼンダイジョーブダヨ』


舞『桜ちゃんで気になったといえば「今回は皆さんお金持っているから、桜の懐にやさしいですね」って言っていたことですね。


  気になったというか、別のだれかで既にやったあとなんだなって気がしました』


翠『気がするっていうか、したらしいよ。


  その時には地雷が一人いたらしくて、「今日は平和ですね」って笑ってた』


舞『と、まあ。こんな感じのことをしていました、ってことで質問の答えでいいでしょうか?』


翠『むしろちょっと話しすぎた気もするので、このまま次のコーナーに移ります』


~♪♪♪~


翠『ドリムと緑と、時々ななゆめの近況報告』


舞『あえて言いますね。翠さん、台本違います』


翠『ツッコミありがとう。でも、今から私が台本なんだよ』


舞『勝手をするなと、スタッフさんに怒られてますけど』


翠『冒頭の小話での仕打ち、忘れたとは言わせない。丸投げされた分、好きにするんだあ!』


舞『で、翠さん。その心は何ですか?』


翠『オープニングトークで話したい事、全部話せなかった』


舞『色々ありましたからね。スタッフさん、ちょっと話してもいいですか?』


翠『「いいよ」? まあ、ドリムちゃんの頼みだからね。聞かないわけにはいかないよね。


  聞かなかったら、私が暴れるからね。


  「ドリムちゃんが困ってたから」? 誰だ、愛しのドリムちゃんを困らせているのは』


舞『ところで、翠さんは何を話そうと思っていたんですか?』


翠『そうそう。私ですね、先日始めてドリム君に会ったんですよ』


舞『初代さんの事、ドリム君って呼ぶんですね』


翠『初代君の方が良いのかな。まあ、会ったんだよ。初代君に』


舞『わたしも一緒に居ましたけどね。実際に会ってみてどうでした?』


翠『初代君に、会った事は話していいって言われたけど、どこまで話していいかって聞いてないんだよね』


舞『凄いノープランのごり押しです。第一印象とか、どんな人だったかを軽く話すくらいは大丈夫じゃないでしょう』


翠『第一印象は、地味な子だなって感じだったよ。


  言い方は悪かったかもしれないけど、ドリムって言われたら、見た目的にも派手だと思ってたから。


  良くも悪くも、普通の子だなと』


舞『わたしが最初気が付かなかったの、分かってくれますか?』


翠『うん。でも、あの子があの歌を歌っていたって言うのも凄い話だよね』


舞『別に中性的な顔しているわけでもないですからね』


翠『だからって、男らしいってタイプでもなくて、印象的ではないのかな。


  実際に話してみたら、ガラッとイメージ変わったよ。大人びているって言うか、悟っているって言うか。


  高校生くらいだと、背伸びしてちょっと哲学的な事を言ってみたり、人生論語ってみたりする人もいるとは思うんだけど、彼の場合そう言う背伸びって感じがしなかった。


  現実の壁を知ったうえで、受け入れてしっかり自分の足で立っているって感じ。


  きっと私には想像もつかない経験してきたのかなって思ったかな』


舞『確かに彼は凄い経験してますからね。大体初代ドリムってだけで、非凡な経験だと思います』


翠『それね。ようやく普通の高校生に会えたと思ったのに、私の希望は見事に打ち砕かれました』


舞『間違わないでほしいのは、わたしも彼も桜ちゃんも、他のななゆめの人達も基本は皆高校生だって事です。


  学校の成績で悩みますし、校内に置いてある自動販売機のレパートリーで盛り上がりもします』


翠『え!? 明日のお茶会で出すためのスコーンをどうするかとか、お庭のバラが咲いたとかで盛り上がったりするんじゃないの!?』


舞『翠さんはわたしたちにどんなイメージ持っているんですか』


翠『天使』


舞『もう時間ですから、エンディングに移ります』


翠『天国』


~♪♪♪~


舞『何か今日はずっと雑談してましたね』


翠『満足』


舞『翠さん、そろそろ単語で会話するの止めてくれませんか?』


翠『満足には満足だけど、お便り殆ど読まなかったね』


舞『次回以降にご期待くださいって事でご容赦願いたいです』


翠『番組への感想やコーナーへの諸々は、メールアドレスmidorimu@****.###によろしくお願いします。


  また、今度ドリムちゃんと遊びに行くのにちょうど良さそうな場所があれば、それも教えてください』


舞『番組を私物化しないでください。


  では、ミドリムラジオ今日はここでお別れです。お相手はドリムと』


翠『綿来翠でした』


~♪♪♪~

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