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第十回

両声類だった俺は両性類にLvUPしたの番外編終了一周年記念。その1

一気に第十回まで飛んでいるのは仕様です。今後も起こりえます。

翠『ドリムちゃんドリムちゃん』


舞『あ、ミドリムラジオの精さん。どうしたの?』


翠『今日でミドリムラジオ10回だよ。記念すべきだよ』


舞『ゲストの人が、来てくれんだよね』


翠『もしかしてドリムちゃん、緊張してる?』


舞『ちょっとね。もてなす側になるから』


翠『今日来る人に、礼儀は必要ないから大丈夫だよ』


舞『翠さんって、ゲストの人と会った事あるんですか?』


翠『会った事あるも何も、昔からの知り合いだけど……』


舞『え?』


翠『え?』


~♪♪♪~


翠『スタッフにより、強制的に始まりましたミドリムラジオ、第10回になります』


舞『パーソナリティはドリムと』


翠『綿来翠、何ですが……』


舞『何か不穏ですね。具体的には、わたしが思っているゲストさんと、翠さんが思っているゲストさんが、一致していない気がします』


翠『ちょっとドリムちゃんに確認なんだけど』


舞『何でしょう?』


翠『さっきの小芝居、ミドリムラジオの精相手には敬語じゃなかったよね?』


舞『台本もそうなっていますし、スタッフさんに「相手は妖精だから、敬語じゃない方が良い」って言われたので。


  って、そうじゃないです。ゲストの話です』


翠『どちらかの情報が間違っているって事だよね。


  とりあえず、ゲストに来てもらった方が早いんじゃないかな?』


舞『そうですね。誰が来るか、ちょっと怖いですが、やってきてもらいましょう。


  では、ゲストさん。どうぞ』


希『やあやあ、皆さんこんばんは。「ととのん」こと「十戸倉ととくらのぞみ」です。翠はこないだぶり』


翠『やっぱりととのんなんだ。面白くない』


舞『「とと」くら「の」ぞみでととのんだったんですね』


希『それからドリムちゃん始めまして』


舞『始めまして、ドリムって言います』


希『本当に可愛い。顔小っちゃい。細い。目大きい』


翠『やめなよととのん。ドリムちゃん怯えちゃうでしょ?』


舞『翠さんで慣れたので大丈夫です』


翠『感謝してよね、ととのん。私のお蔭でドリムちゃんと触れ合えるんだから』


希『そんな事言って良いのかな、翠? もしかして、今日来るのがあたしだけだと思ってない?


  では、もう一人どうぞ』


翠『もう一人って……えっと……』


希『あれぇ。翠反応悪い』


桜『桜の知名度が低いばっかりに、申し訳ないです』


希『ううん。桜ちゃんは悪くないんだよ。


  そこの翠というのが、世間知らずなだけだよぉ』


桜『挨拶遅れました。曲を作る仕事をしているSAKURAと言います。よろしくお願いします』


舞『桜ちゃん、久しぶり』


桜『ドリムさん、久しぶりです。


  ところで、ドリムさんの正面に座っている翠さんは大丈夫なんですか?』


舞『翠さんどうしたんですか、固まって。しっかりしてください』


翠『SAKURAさんが』


桜『さんは要らないですよ』


翠『SAKURAちゃんが、こんなに美人さんだなんて……。


  ドリムちゃんとどっちが年上か分からないよ……。


  って言うか、SAKURAさんなんですよね。ドリムちゃんと私を引き合わせてくれた……』


桜『その桜さんですが、さん付けと敬語は無くしてくれないと帰りますよ?』


舞『桜ちゃん本当に帰っちゃうので、気を付けてくださいね。


  わたしは電話切られましたから。あと、わたしの方が年上です』


翠『じゃあ桜ちゃん。握手してください。出来ればハグしてください』


桜『それくらいはいいですよ。お金も頂きませんし』


舞『そう言えば、十戸倉さんは桜ちゃんと仲が良さそうでしたけど、知り合いだったんですか?』


希『んーん。さっき、裏ではじめて会ったんだよ。


  何だか気が合っちゃってね。って事で桜ちゃん始めようか』


桜『そうですね』


希『じゃあ、今から新番組「桜とのん」スタートです』


~♪♪♪~


希『改めましてこんばんは。桜とのんパーソナリティの十戸倉希です』


桜『同じくSAKURAです』


希『第一回目の今日はゲストに来てもらいました』


翠『はじめての方ははじめまして。ととのんの友達の綿来翠です。って違う。


  ミ・ド・リ・ム・ラ・ジ・オ。スタッフも、ととのんの合図に乗らないでよ』


舞『翠さんもノリノリですね』


翠『どうせやるなら、春の夢みたいな感じで桜ちゃんとドリムちゃんでやればいいのに』


舞『ちょっと、収集付かなくなってきましたので、状況を整理しましょう。


  十戸倉さんと桜ちゃんが、ゲストに来てくれたんですよね。


  改めて自己紹介して貰ってもいいでしょうか?』


希『じゃあ、あたしからでいいかな。


  緑の声優仲間の十戸倉希です。何故かととのんって呼ばれています。


  ドリムちゃんとは始めましてなので、楽しみにしてました。よろしくお願いします』


桜『大文字ローマ字でSAKURAと言う名前で活動してます。桜です。


  ドリムさんと色々ありまして、今は仲良くさせてもらっています。


  このラジオも聴いていまして、最近だとドリムさんの恋人疑惑問題が面白かったです』


舞『何とか誤解が解けたようでよかったです』


桜『実際の話だったとしても、普通に考えて、ドリムさんフラれてますから、恋人いるわけないですよね。


  悪乗りが過ぎたのか、日本語が分からないのかは、桜には判断しかねますが。


  今日はこのラジオの生みの親として、重大発表を持ってきました』


希『あれ? 桜ちゃん裏でそんな事言ってたっけ?』


桜『こればっかりは、ととのんの頼みでも教えられなかったんですよ』


翠『重大発表も気になる所だけれど、先に進めろとの事なので、コーナーに行ってからまた存分に話そうね』


~♪♪♪~


桜『テーマトークのコーナーです。


  このコーナーは、出されたテーマに沿って皆で話します。


  今回のテーマは「卒業式」。学校にもよるとは思いますが、先週は高校の卒業式があり、来週には小中学校の卒業式がありますね』


舞『桜ちゃんは自然に番組を乗っ取ろうとするよね』


桜『褒めても何も出ませんよ?』


舞『褒めてないよ。卒業式と言う事ですが、翠さんたちは何か思い出とかありますか?』


翠『一番近い所だと大学の卒業式になるのかな。


  でも、卒業式の日に収録があって、卒業式には出させてもらったんだけど、周りの女の子が袴着ている中スーツを着ていた記憶しかないな。


  終わったら、友達との話もそこそこに収録に行って。でも、現場で祝ってもらったよ。


  たしか、ととのんもいたよね』


希『翠が号泣して、なかなか始められなかった時のだよね』


翠『あの時はお騒がせしました』


舞『そうやって、祝ってくれる人がいるって、羨ましいです。


  十戸倉さんは、どうだったんですか?』


希『あたしは大学行ってないから、高校の時になるんだけど、ほとんど覚えてないかな。


  男子が胴上げしてて、眺めていた記憶はあるんだけど。


  後から聞いた話、胴上げしてもらう時のコツは、姿勢を正すことなんだって』


桜『ととのんは胴上げして貰わなかったんですか?』


希『あたしも女の子だからね』


翠『大丈夫。ととのん男子と変わらないから』


希『翠、今どこ見て言った?』


翠『たぶん、桜ちゃんの方が大きいよね』


舞『え、えっと。桜ちゃんは去年卒業したんだったよね』


桜『そうですね。中学卒業でした』


希『若い』


翠『眩しい。というか、高校ですらないんだね。


  去年中学生って事は、今十六歳?』


桜『今年で十七歳になりますよ』


翠『ねえねえ、ととのん』


希『なんだい、翠』


翠『ととのんが中学生の時って、こんなだった?』


希『もっと馬鹿してたよ。将来の事なんて何にも考えてなかった。


  でも、桜ちゃんくらいの時には、声優のオーディションに行ってた』


翠『皆眩しい! 遊びたいから大学に入った私がはずかしい!』


桜『中学の卒業式はですね、早く終わらないかなって思っていました。


  すぐにでも高校に行きたかったですからね』


翠『桜ちゃんの高校と言うと……そう言う事なの?』


桜『翠さんの想像通り、軽音楽部があったからです。


  当時の桜は人を探していまして、表立って活動した方が見つけやすいかなと思ってたんですね』


希『当時と言いつつ、まだ一年……その人には会えたの?』


桜『会えましたよ。その人だけじゃなくて、沢山の尊敬できる人に出会えました。


  本当に凄い一年でした。気が付いたら、こうやってラジオに出ていますからね』


翠『どんな人にって言うのは』


桜『また後で話す機会があったら話しますね。


  桜の話よりも、来年卒業する人がいますから、そちらの話を聞きませんか?』


翠『そっか、ドリムちゃんは来年卒業だもんね』


舞『確かに来年なんですけど、実感はないです。


  これからの一年、まだまだ始まったばかりですから、目の前のことを楽しんでいきたいって思ってます』


桜『ドリムさんから、前向きな話をして貰った所で、次のコーナーに行きましょう』


~♪♪♪~


舞『お便りコーナー。いわゆる「ふつおた」です。


  せっかくなので、ゲストに来たお便りを読んで行きましょう』


翠『ゲストに誰が来るとか、私達も知らなかったのに、予想して送っている人がいっぱいいてびっくりだよ』


舞『でも、ミドリムラジオと言ったら、この二人だよなって気がしますね』


桜『桜達がザ・ミドリムラジオリスナーなのは今さらですから、早くお便りを読みませんか?』


舞『では早速。ラジオネーム「名前が気になる」さんから頂きました』


翠『ありがとうございます』


舞『「ドリムさん、翠さん、それから居るであろう十戸倉さんこんばんは」』


希『こんばんは。なんであたしだけ、苗字なんだろうね』


舞『「僕は翠さんやドリムさんの名前の由来を聞いて、名前が気になるようになった者です。


  そこで、疑問なのですが、十戸倉さんが送ったであろうお便りのラジオネーム『ととのののとと』は何か意味があるのでしょうか?


  気になって授業中眠れません。どうぞ授業中の快適な睡眠のためにお答えください」だそうです』


翠『ととのん。これは答えなくていいと思うんだけど、どう思う?』


希『授業中の睡眠は大切だよ? 夜にアニメを見ないといけないんだから。


  だから、お教えしましょう。単純に回文にしたかっただけ。


  リズムをつけて読んだら、結構名前っぽく聞こえるとは思うんだけど、どうかな?』


翠『アニメだと結構奇抜な名前とかあるもんね。


  でも、これがいきなり台本に現れたら、私は嫌だなー』


希『あたしとととのののとととととくらのぞみと』


翠『それ字で見せられたら、きっと目が痛いよ。しかも全部ととのんだよね』


希『あたしとととのののとととととくらのぞみとととのんと』


桜『ちなみに、桜のSKRはそのままSAKURAから来てます』


舞『それはすぐにわかったよ。そして隠す気もなかったよね』


翠『それでは続いてのお便り。ラジオネーム「黄緑の絵の具」さんから頂きました』


舞『ありがとうございます』


翠『「桜さん、ドリムさん、こんばんは」』


桜『はい、こんばんは』


翠『「桜さんは、ドリムさんに楽曲を提供していますが、今後もお二方の活動はあるのでしょうか?


   お二方のファンとして、次を期待しています」。


   ねえ、私は? 私は何処に行ったの?』


希『ほら、ちゃんとラジオネームに、みどり要素は入ってるよ』


翠『わーい、本当だー。でも、ドリムちゃんと桜ちゃんのラジオみたいで、実は大して気にしてないんだー』


桜『ドリムさんとの今後の話ですね。


  せっかく質問も来ましたし、ここらで重大発表してしまいましょうか』


舞『自己紹介の時に言っていた奴だね』


桜『仰る通りです。この度、この番組から桜に「ラジオのテーマソングを作ってほしい」と連絡がありました』


舞『それってもしかして……』


桜『で、桜はそれを丁重にお断りしたんですけど』


舞『えっと、そうなんだ。


  っと、翠さん派手にこけないでくださいよ』


翠『だってえ、またドリムちゃんの生歌を聴けると思ったのにぃ』


桜『代わりに、「ななゆめ」として依頼を受ける事にしました』


翠『それってつまり?』


桜『桜達で曲作るので、お二人に歌って貰います。


  とは言っても、まだ何にも出来上がっていないので、お披露目自体はだいぶ先になりますが』


翠『歌うのはドリムちゃんと桜ちゃんの二人には……』


桜『なりません。ななゆめには、歌うためだけに生まれてきたような先輩もいますが、ミドリムラジオは翠さんのラジオでもあるんですから。


  翠さんが歌わないと意味ないですよ』


翠『はーい……』


希『これじゃあ、どっちが年上か分からないね。


  まあ、翠がお子様になってもあたしは全然困らないけど、それよりも触れなきゃいけない話題があったでしょ?』


翠『触れなきゃいけないって?』


希『ななゆめ。ようやく名前が出てきたんだよ?』


翠『あ、そう言えば。桜ちゃん名前出して良かったの?』


桜『もちろんですよ。四月から本格的に活動を始める事になりました。


  あくまで学生なので、行動時間や範囲は限られますが、お呼びいただいて都合が付けばどこでも行くって部長は言っていましたね』


希『じゃあ、あたしの家に来てください』


桜『残念ながら、桜に決定権はないです』


舞『桜ちゃんって、ななゆめだと一部員だもんね』


桜『とは言っても、ななゆめってあんまり上下関係ないですけどね。


  まとめ役として、部長……これからはリーダーになるんでしょうか。はいますが、年齢よりも、実力を重視する人ですし。


  あとはお人好しと言うか、音楽好きが集まっているって感じですから』


翠『何だか楽しそうだね』


桜『ついて行けたら楽しいですよ。でも、一般の人には魔境でしょうね。


  全員が全員、楽しそうな顔して、一応プロの桜以上の演奏しますから』


翠『高校生だよね?』


桜『高校生ですよ。ですから、この第10回のタイミングはなかなか良かったです』


舞『タイミングって、三月に二周目って何かあるっけ?』


桜『桜達、卒業生の為にライブしましたから。


  卒業式よりも前に10回が来ていたら、こうやって顔を出している余裕も無かったです


  収録している今日は、丁度卒業式があった週ですから、ギリギリですよ』


希『卒業祝いにななゆめのライブかあ。一年後には全国で羨ましがられるんだろうな。


  あー、高校生に戻りたい。そして、ななゆめがいる高校に入学したい』


翠『じゃあ、私はドリムちゃんの高校にしようっと』


桜『こういうわけで、またドリムさんとはご一緒しますし、これからも増えると思います』


舞『はい、質問ありがとうございました。


  来週から通常回に戻りますが、翠さんやわたしへのお便りはまだまだ受け付けています』


~♪♪♪~


舞『エンディングです。


  ゲストのお二人今日はどうでした?』


希『実に有意義であった』


翠『右に同じ』


舞『翠さんはゲストじゃないです。


  桜ちゃんはどうだった? わたし変じゃなかったかな?』


桜『何だか質問が可笑しい気がしますが、収拾がつかなくなりそうな中、ドリムさんは頑張っていたと思いますよ。


  感想としては、四人は多かったですね』


舞『わたしはオープニングから、驚きばかりだったな。急にラジオ乗っ取られかけるし。


  今度は乗っ取らない程度に遊びに来てね』


桜『乗っ取られないように頑張ってください。


  冗談は置いておいて、今度はななゆめの誰かと一緒に呼んでもらえたら嬉しいです』


舞『名残は尽きませんが、ミドリムラジオ第10回。これで終わりになります。


  お相手は』


桜『桜とその他大勢でした』


翠『挨拶終った? ドリムちゃんと桜ちゃん、この後暇だよね?


  皆で遊びに行こうと思うんだけど』


桜『翠さんには、この後三十分くらい時間貰いたいんで、その後だったら……』


~♪♪♪~

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