(閑話)ととののラジオ
希『ととののラジオは今まで1人でやってきたし、たぶんこれからも基本は1人なんだろうなと思っていたんだけど、今日のラジオは1人ではないみたい。
それをさっき言われて、どうしたものかと思っているんだけど、話を聞くとゲストではなく、新レギュラーでもないらしくて、あたし自身よくわからないんだよね。本当に、もう……そういうのは、ミドリムラジオだけにしてください』
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希『あらためましてこんばんは。ととののラジオ第125回。パーソナリティーは、「ととのん」こと、十戸倉希です。ゲストっぽい子の事も気になるんだけど、まずはお便り読むよ。
TNネーム「もちつき」さん。お便りありがとう』
希『「ととのんさん、こんばんは。この前は、イベントお疲れさまでした。
と言っても、自分は仕事でいくことが出来なかったんですけど。なので、イベントの様子とか話してもらえると嬉しいです」』
希『イベントは楽しかったよ。平日だったから、来られない人多いかなとは思っていたけど、やっぱりそうなんだね。知らない人もいるかもしれないから、まずはイベントについての説明。
今度発売になるゲームのトークイベントが、先週の水曜日にあって、あたしもそれに参加させてもらいました。一応、一か月前から話していたから、知っている人がほとんどだと思うけど。
イベント自体はスムーズにいって、「あー、もう終わっちゃうのか」って感じだったかなぁ。
あたし的には、楠さんとご一緒できただけで大満足。年下のあたしが言っていいのか分かんないんだけど、本当に可愛らしいって言葉が似合う人でね。一緒にいるだけで、ほんわかしてくるんだよ』
希『翠? 翠はほんわかしてないよ。意外と真面目っていうか、いいんちょタイプなところあるし。
それに比べて、楠さんは何というか、舐めたら甘そうだよね』
希『はいはい、気持ち悪くて、悪うございました。だいたい、カンペはあたしにしか見えないんだから、会話しようとしないでよ。皆、頭の上にクエスチョンマーク浮かべてるよ。125回目で今更だけどさ。
イベントの話、イベントの話。結局いたのは、楠さんとあたしと信君の三人で、信君が司会で頑張ってたね。信君、見た目はカッコいいのに抜けてるから、ちょくちょく失敗してたけど』
希『後、裏話ね。裏話ってほど、何もなかったんだよね。楠さんがくれたクッキーがすっごく美味しかったから、「どこで買ったんですか?」って訊いたら、「作ってきたの~」ってニコニコしながら返ってきたよ。なんでこう、あたしと違うのかね?
じゃあ、コーナーに移っていこうと思うんだけど、呼ばなくていいの?』
希『次のコーナーの中で呼ぶ? はいはい了解』
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希『「ととのんに一言もの申す!」
このコーナーでは、リスナーの皆様があたし、十戸倉希に言いたいことを募集して、あたしが反応するというものです。
最近、このコーナー好き放題だよね。毎回と言っていいほどプロポーズか告白されるし。
こういったところで、ラブコールをしてもらっても、あたしは一切取り合いません。』
希『注意も済んだところで、本題に入っていきましょう。
では、「ととのん、最近ミドリムラジオにかまけすぎじゃない?」
ごめんなさぁぁぁい。いやね、確かに月に1回くらい行っている気がするから、かまけてるって言われても仕方ないんだけど、でもね。
でも、ととののラジオを適当にやっているってわけじゃないんだよ。
人様のラジオ……っていうか、翠がやっているラジオだから、細かいこと気にしなくていいし、ドリムちゃんはかわいいし、何より「ななゆめ」の話がいっぱいできるから楽しいのが悪いんだよ』
希『そうそう、収録の関係上ね。行きやすいってのもあるんだよ。わかってんじゃん。
って、事でととののラジオもミドリムラジオも頑張ります』
希『ん? はい。ようやく一緒にラジオをする誰かさんを呼べるんだね。ラジオ始まってずっと気になっていたんだけど、本当にあたし何にも知らないんだよ。
125回記念ってことで、すごい人が来るのかなって気もするけど、ゲストじゃないって翠でもくるの?
まあ、いいか。それではどうぞ』
希『……んーっと、貴女はあれだよね。確か最近入ったバイトの子だよね。
ごめんね。ちょっとどういう反応して良いかわからないから、とりあえず自己紹介してくれないかな』
秋葉『私は5月からバイトでこのラジオのお手伝いをしている、秋葉と言います。
よく挨拶してくれていましたけど、こうやってじっくりお話するのは初めてですね。よろしくお願いします』
希『うん。秋ちゃんだよね。打ち合わせなんかで、よく名前きいてたよ。
えらく美人で有能な女子大生がバイトで入ったって』
秋葉『それは光栄です。でも、こうやって、話をする側になるとは思っていなかったので、驚いています』
希『秋ちゃんは大学生ってことで良いのかな?』
秋葉『今年の4月に入学したので、右も左もわからない状態ですが、大学生です』
希『高校生寄りなんだね。若い人が来たなと思って気にかけていたし、話してみたかったから個人的には良いんだけど、別にラジオ内である必要はないと思うんだけど。
やっぱり秋ちゃん何かあるの?』
秋葉『それは、次のメールを読めばわかるそうです』
希『? じゃあ、読むよ。「自分の方がととのんよりも、ななゆめのファンです」。
それはないよ。安心して』
秋葉『そうですね。私の方が上ですからね』
希『あれ? 秋ちゃん、もしかしてあたしに喧嘩売ってる? 買うよ?』
秋葉『では、勝負をしましょう。私が出すななゆめクイズに、希さんがすべて答えられたら、私の負けを認めます』
希『どんとこい』
秋葉『クイズは全部で3問。早速、第1問。「ななゆめがチームななとチームゆめに別れて対戦をした時、『なな』が歌った曲はいったい何だったでしょうか?」』
希『……』
秋葉『ギブアップですか?』
希『ううん。でも、秋ちゃんごめんね。ちょっとあたしも侮ってたかも。
その質問を出せるってことは、秋ちゃんも相当だね』
秋葉『光栄です。それで答えは?』
希『二兎追うもの』
秋葉『正解です。さすがは希さんですね。とはいえ、以前ミドリムラジオでこの時のバンドコンテストの話題出していましたから、当然答えられると思っていましたけれど』
希『さあ、2問目いこうか。マニアックな問題を期待してるよ』
秋葉『では2問目。「『ななゆめ』が文字通り無名だった時代。初期メンバーの当時のパートと、現在のパートをお答えください」』
希『初期はギターとベースとドラムの3ピースバンドだったんだよね。
で、確か……ギターの子がボーカルも兼任。現在は、ドラムがそのまま、ギター兼ボーカルだった子がギター専門になって、ベースの子はキーボードがメインかな。キーボードの子たまに、別の楽器も弾いているみたいだけど。さっき言っていたバンドコンテストでは、ベース弾いてたしね』
秋葉『正解です。良く答えられましたね』
希『3人時代は、実際に見たことないから、正直危なかったよ。
2問目でこれってことは、3問目はよほどなものがきそうだね』
秋葉『それはどうでしょうね。では、3問目。「今でこそ仲がいい、ななゆめとドリムですが、この2組がはじめてコラボレーションした時に演奏した曲は何でしょうか?」』
希『……ギブアップ。っていうか、秋ちゃんはそれを知ってるの!?』
秋葉『正解は「miracle I love」でした。という事で、知ってます』
希『うん。なんで秋ちゃんがここに出てきたのかわかったよ。
それを知っているという事は、秋ちゃん、ななゆめとそれなりに近い関係なんだね。同じクラスだったとか』
秋葉『いえ、生徒会長でした』
希『せいとかいちょう』
秋葉『そして、ななゆめの大ファンです。3人時代から目の前で彼女たちの演奏を聴き、入れ替わりを目撃しつつ、校内のイベントはあたしが率先して行っていました』
希『最後のって職権乱用ってやつじゃない?』
秋葉『ななゆめがいる学校。自分は生徒会長。ななゆめに肩入れするのは、当然ではないでしょうか』
希『至極その通り。だが羨ましい。学校でのななゆめの話、超聞きたい。
でも、これだけはっきりしておきたい。同じ立場だったら、あたしも秋ちゃんくらいの知識はある』
秋葉『それはそうでしょうね。喧嘩を吹っ掛けておいて申し訳ないですが、ファンとしてどちらが上なんて言うのは、彼女たちの望むところではないですから、ひとしくファンですよ』
希『秋ちゃん。マジ大人。ななゆめのファン皆仲間。でも、同じ学校だったって羨ましい。
どれくらい仲が良かったんですか?』
秋葉『ユメさんに了承を得たうえで、ハグ出来るくらいです。
でも、愛しすぎるあまり、怖がられてしまうのは、反省点ですね』
希『よし、秋ちゃん。これ終わったら、お茶しよう。話そう。語り合おう。
でも、我慢できないから、話せる範囲で学校でのななゆめの話をしてください。お願いします』
秋葉『あまり長くならないようにって言われていますから、1つだけ話しましょうか。
去年の文化祭の話しか、文化祭前日の話のどちらかなんですが……』
希『前日』
秋葉『私達の高校は、申請さえすれば前日に限り、泊りで文化祭の準備が出来るんです』
希『それ、憧れるね。あたしのところは、22時くらいで帰らされたな』
秋葉『特殊と言えば、特殊な学校でしたからね。現ななゆめのメンバーも、泊まり組だったんです。
そこで開かれたのが、前夜祭です。
前夜祭と言う雰囲気ではなかったですけどね。騒ぐなんてとんでもなく、即興アレンジで、準備に疲れた人を癒す憩いの空間でした』
希『即興アレンジって言うのは?』
秋葉『ななゆめの既存曲を、ゆったりとした感じに即興で変えながら演奏していたんです。
現状この時のアレンジは、その場にいた人しか聞けていないでしょう。
私はひっそりと、全てを聞きましたが、終始和やかでしたよ。あとは、ななゆめのメンバーもかなりリラックスした状態で演奏してましたね。一緒に座っていました』
希『天国はそこにあったのか……
と、言ったところで、エンディングです。早く終わらせましょう。ちょっぱやで』
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希『エンディングです。なんか。満足したような、満足しないような。
いや、全然満足してないけど。丸3日くらいは、話し続けたい勢いだけど。
ひとまず秋ちゃん、ありがとう。あたしの生活にうるおいが増えたよ』
秋葉『そんな希さんには、元生徒会長パワーを送ってあげましょうか?』
希『元生徒会長パワーとは』
秋葉『それはこの後のお楽しみです。きっと、後悔はしないものでしょう』
希『じゃあ、この後の事はいったんおいておいて、秋ちゃんどうだった?』
秋葉『やっぱり生徒会で人の前に立つのとは、また違った感じですね。緊張しました』
希『緊張している風には見えなかったけど、でも、隠すのが上手いのかな。生徒会長だもんね』
秋葉『私の目標としては、桜ちゃんだったんですけど、なかなか難しいです』
希『うん。桜ちゃんはなんかすごいよね。
そういえば、秋ちゃんってこれからどういう立ち位置になるの?』
秋葉『とりあえず、また1アルバイトに戻ります。
もしも、今回の放送の評判が良かったら、また私が出てくるかもしれないらしいです』
希『それは何とも、ドキドキだね。と言ったところで、ととののラジオ第125回ここでお別れになります。
メールなどは、ホームページのメールフォームからお願いします。
それでは、お相手は十戸倉希と、秋ちゃんでした』
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諸連絡:前回まででやりたかったことはだいたいやってしまったので、今後の展開が思いつくまで、更新はどうなるかわかりません。最悪何も思いつかず、ひっそり完結するかもしれません。それでも良ければ、今後ともよろしくお願いします。