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第一回

 三十分ラジオの体で書いていますが、実際にラジオ番組にしたとして三十分もあるかは謎です。

~♪♪♪~


翠『さあ、始まりました。ミドリムラジオ、第一回目になります』


舞『パーソナリティは、ドリムと』


翠『不肖わたくし、綿来翠がお送ります。


  いやあ、始まりましたね。ついに、やっと、とうとう』


舞『翠さんテンション高いですね。どうしたんですか?』


翠『どうしたもこうしたもないよ、ドリムちゃん。


  今日からドリムちゃんとのラジオがスタートするんだよ。


  これがテンション上がらないわけないよ』


舞『ドリムであるわたしにそれを言われても正直困るんですけどね。


  簡単にラジオが始まった経緯を説明しますね』


翠『あ、スルー』


舞『以前翠さんとあるアニメのラジオを共演させて貰ったんですが、その時の反響が大きかったのでこうやってラジオになりました。


  リスナーの方々には感謝しかないですね』


翠『ありがとう!』


舞『それ、本当に感謝してますか?』


翠『してるよ、してる。むしろ感謝しかしてないよ。


  だって、定期的にドリムちゃんと会えるようになるんだから。


  感謝してもし足りないよ。ありがとう! リスナーの諸君。


  ……えっと、ちょっとガラスの向こう側で何か言っていますね。


  反響の殆どが私がぶっ壊れているのが面白かったからだけど良いのか?


  ……ふむふむ、なるほど。


  いいよいいよ。全然いいよ。お蔭でこのラジオが始まったんだから』


舞『と、言う事で、今から三十分騒がしいかもしれませんがおつきあいください』


翠『あ、酷い。でも、それが良い!』



~♪♪♪~



翠『改めましてこんばんは。ミドリムラジオです』


舞『さっきのがオープニングトークってやつですよね?』


翠『そうだよ。ドリムちゃんは初々しいね。可愛いね』


舞『初めてのレギュラー番組ですから。これでも結構緊張していますよ。


  ラジオ自体二回目ですから』


翠『そうだよね。私先輩だから、いくらでも頼ってね』


舞『分かりました。早速ですけど先輩』


翠『なんだい、ドリムちゃん』


舞『オープニングトークが終わって、今からコーナーとかが始まると思うんです。


  でも、台本には「フリートーク」って書いてあるんですけど……』


翠『コーナーは普通スタッフさんが考えてくれるんだけど……。


  あー、はいはい。折角だから二人で話してほしいってね。


  って事らしいよ。たぶん次回からはちゃんとコーナーを用意するんじゃないかな?』


舞『えっと、そしたら何を話したらいいんですかね』


翠『では如何にドリムちゃんが凄いかを小一時間……駄目?


 「いつの間に二人は仲良くなったのか」って、一回目からする話しかな?』


舞『でも、以前共演させて貰ったときには、翠さんだいぶ畏まっていましたよね』


翠『だってぇ。憧れの人に会ったんだからぁ』


舞『話しを戻しますと』


翠『ドリムちゃんが冷たい』


舞『この後遊びに行くんですよね?』


翠『はい、早く仕事終わらせましょう。何ならもう終りましょう』


舞『翠さんのそういうところ好きですよ』


翠『好きだなんて……もぉ』


舞『前回のラジオの後、何度か翠さんに誘われて一緒に遊びに行ったんですよ。


  だから打ち解けたんじゃないかなって思います』


翠『デートに行ってきたんです』


舞『そうですね。ごちそうさまでした。


  そう言えば、ラジオの名前ミドリムラジオになったんですね』


翠『誰が考えたんだろうね。安直だね』


舞『実はわたしが考えたんですよ』


翠『完璧だね。可愛すぎる名前だね』


舞『冗談です』


翠『で、このだっさい名前は置いておいて、これだけははっきりさせておけって上から言われている事があるだよね』


舞『どんな事なんですか?』


翠『答えられないなら、それが答えってことで良いんだけど、ドリムって名前の由来って何なのかな?』


舞『その事ですか。わたしが決めたわけじゃないから何とも言い難いんですよね


  以前由来を訊いた時には何だか渋い顔をされてしまいまして』


翠『初代さん……君?』


舞『君、ですね。当初はわたしも驚いたんですけど。


  話しを聞いた感じだと、本名から取ったみたいなことを言っていたと思いますよ』


翠『じゃあ、初代君の話とかしても大丈夫なのかな?』


舞『大丈夫ですよ。いえ、恥ずかしがり屋なので話したらわたしが怒られるかもしれませんが』


翠『恥ずかしがり屋なのに、歌を投稿したんだね』


舞『ここまで注目されるなんて思っていなかった、って言っていましたよ』


翠『何と言うか、天才肌……? なのかな?』


舞『ともかくわたしは初代君が目標です。人間としても大きな人ですから。


  話をするのは良いんですが、迷惑はかけないようにお願いします』


翠『いつかラジオに呼べたらいいんだけどね。


  でも、恥ずかしがり屋さんなら難しいかな』


舞『お便りで参加って言うのもあるかもしれないですよ。


  呼んだら来てくれそうな友達はいますけど、このラジオそもそもゲストとか呼ぶことあるんですかね?』


翠『どうだろう。ドリムちゃんが初めてだから、すぐには無いと思うんだけど、そもそもいつまで続くかが……ね』


舞『人気が出ないと続きませんよね、やっぱり。


  第一回から、社会を教えられているような気がします。


  翠さんは来てほしい人とかいるんですか?』


翠『いるよー。声優仲間とか、ドリムちゃんのファンとか。


  で、自慢するんだ』


舞『自慢しないでください』


翠『ドリムちゃんの来てくれそうな友達って言うのは、例のバンドの事だよね?』


舞『一応皆素人なので呼んでいいのか分かりませんけどね』


翠『あれ? 確かあのバンドって……。


  これって言って良いんだっけ? 駄目なんだっけ?』


舞『言いたいことはわかりますが、本人に聞いてみないと分からないですね。


  今から電話してみましょうか?』


翠『うんうん、してみてよ』


舞『冗談のつもりだったんですけど……。


  え? やっていいって、本気ですか?』


翠『うえからの了承も得たし、やってみたら?』


舞『は、はい。わかりました。


  ……もしもし。えっと、今ラジオの収録中なんだけど……。うん、今撮ってるよ。


  それで、桜さ、桜ちゃんの事話しちゃってもいいのかなって。


  ……うん。……うん。分かった。それじゃあ、またね』


翠『どうだった?』


舞『SAKURAさんがいるという事だけは言って良いそうです。


  皆さん学生で、学生活動の一環としてバンドをしている人もいるので、迷惑はかけたくないそうです』


翠『SAKURAさんと言えば、私達が共演するきっかけになったアニメの主題歌を作った方だよね』


舞『翠さんの前でその主題歌を歌いましたね』


翠『うんうん、黙っているのが大変だったよ。


  声の一つでも出そうものなら、私の汚い声がドリムちゃんの歌の邪魔をしちゃうからね』


舞『翠さんは声優さんなんですから、声が汚いなんてことないんじゃないですか?


  メインヒロインの声とかもやっていましたよね』


翠『キャラと私は別。おーけー?』


舞『翠さんとしての声も綺麗ですよ?』


翠『それは愛の告白って事で……なになに? 「御世辞だ」って分かってるよ、そんな事。


  ちょっとくらい夢見ても罰は当たらいんですぅ』


舞『主題歌と言えば、このラジオにもテーマソングとか出来るんでしょうか?』


翠『あると何かと便利だよね。チラッ……チラッ……』


舞『出来たら翠さんが歌うんですよね?』


翠『いやいやいやいや。私よりも適任がいると思うんだけどなー。


  私を元気にしてくれる、天使の歌声を持つ女の子が、きっと歌ってくれると思うんだけどなー』


舞『でも、素人さんですよ? 確かに一緒に歌ったことありますから、彼女の実力は知っていますけど』


翠『ちょっと待ってドリムちゃん。そう言う事じゃなくてね。ううん、って言うか今凄い発言を――』


舞『では、そろそろエンディングに移ろうと思います』


~♪♪♪~


舞『エンディングです。何だかんだで短かったですね』


翠『うん、すぐ終わったって感じだったんだけど、さっきの話をスルーしていいのかな?』


舞『翠さんは会った事ないんでしたっけ?』


翠『会った事ないよ。ないけど、そう言う事じゃなくてね』


舞『ミドリムラジオでは皆さんからのおたよりを募集しています。


  まだ、コーナーが出来ていないので、応援メッセージやわたし達への質問等頂けたら嬉しいです。


  次、翠さんですよ』


翠『あ、うん。メールアドレスはmidorimu@****.###


  midorimu@****.##です。私は今すぐドリムちゃんに質問メールを送りたいです』


舞『では、今日は此処までになります。お相手はドリムと』


翠『綿来翠でした。またらいしゅう~』


~♪♪♪~

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