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ガンオタ  作者: ロクゴー
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第二話 ファーストコンタクト

翌朝、仮眠を取っていたので疲労は取れている。燻っている火を大きくして残っているウサギ肉を焼いて半分食べ、残りを残しておく。

焚火の跡を消して更に進む。2時間ほどでついに森を抜け出ることに成功した。

森を抜けると草があまり生えてない道にぶつかった。どうやら街道のようだ。

とにかく一旦木に登って辺りを双眼鏡で見渡す。

「うーーん・・・・・・ん?あれかな?街がある」

最大望遠でみると、朝靄のせいで分かり難いが城壁が見える。まずはあれを目指そう。


ザッザッザッ……

日の出を迎えたが、俺はゆっくりと確実に街に近づいていた。休憩して水を飲む。

――――――――――――キーン

ふと、金属と金属が擦れあう音が聞こえた。聞き間違いか?

―――キーン―――ギャリン

空耳ではない。何が起こっているのか?音が聞こえて来た方に向かって俺は走った。


10分近く走ると音の正体がわかった。馬車の側で賊らしきグループと護衛らしき人物がやり合って

いる。護衛がやられそうだ。俺は伏射体制に入って狙撃砲を構えて賊の頭に照準を合わせ、引き金を軽く引く。

ドパァーーーーン

遠くで人が立てるはずのない音をさせて賊の頭は弾け飛んだ。音に反応した残りの賊5人がこちらを向く。俺はすぐに照準を一番近い盗賊に合わせ、引き金を2回引く。

パーーーン

2発とも賊の胸に命中し、血飛沫を上げる。貫通した弾は後ろにいた賊の鎧を容易に貫通し、肋骨部分で停止した。

それを見て相手をしていた護衛が首を切りつけて止めを刺した。俺は走りながら近くの賊に照準を合わせ、引き金を引いていく。

瞬く間に賊は俺の銃と止めの剣で無力化された。

一息つく。立ち上がって銃を振りかざす。それに気づいた護衛らしき人物がやってきた。

「すみませんが、そこの御方。助けていただきありがとうございます」

「いや。大したことない。そっちこそ大丈夫か」

「全員無事です。あなたのおかげです。私はジェラルド王国、聖騎士団地方遠征軍所属のハンス・

ブロッツと言います。良ければあなたのお名前をお聞かせいただきませんか?」

ここはジェラルド王国と呼ばれる国で、地方らしい。

「ヨシト・ハトウだ」

「護衛対象のアリス様がお会いしたいそうです。来ていただけませんか」

テンプレならここは姫様だろうな・・・恩、売っておくか。

「・・・わかった」


予想通りだった。馬車の中に居たのは姫様だった。避暑地からの帰りでそこを襲われたらしい。

「私がアリス・フレイル・ジェラルドです。この度は部下達を助けていただき、有り難うございます」

金髪青目の美人だ。なかなかのボディをしている。(この思考に0.001秒)

「どうということはない。ただ助けた」

簡潔に答える。

「あの賊は私を狙った暗殺者のようです。それで、お願いがあるのですが、私を護衛してください

ませんか?」

しばし考える。

(王族を狙う者にしては練度が賊によって低すぎたり高すぎたりしてたな……カモだと思ったんだろうが、どういうことだ?)

そして口を開いた。

「まず、ここはどこだ?私はちょっとした事故でね、死んだはずなんだが目が覚めたらこの世界に居た。

ジェラルド王国と言うのも聞いたことがない」

「!?」

驚きを隠せないアリス。

「ここはジェラルド王国の王都から少し離れた地点の所です。それで、『この世界』というのは?」

ほう、とても聡明らしい。

「そのままの言葉だ。私はで死んだはずなのに気がついたらこの世界に居た。何故この世界に来たのか、

それを探るために旅に出るところだ」


話し合いがすすみ、俺はアリス姫の護衛をすることになった。護衛の途中に基礎情報も入手した。


・この世界はアルティナという。大陸名も一緒。

・一つの大きな大陸に4つの国。それと小数の島国で構成されている。

・獣人などが居る(とにかくいろいろ。猫、犬、エルフなど)

・人間が統治するのがジェラルド王国とルンハンク王国。

・獣人が統治するのがフィデル王国とルーディン王国。

・数千年前に旧世界で100年戦争と呼ばれる爬虫人類の大戦があった。最終決戦でこの世界が崩壊する

 レベルの総攻撃が起こりそうになったため、猿人類と獣人類の総力で作り上げた

 総攻撃時のエネルギーを半分使った一度限りの究極魔法『世界移動ワールド・ムービング』で

 猿人類と獣人類のみが、新たな世界『アルティナ』に文明ごと転移した。


「ふむ、なるほど、おもしろい」

この世界、魔法があるらしい。実に楽しみだ。

俺の居るところはアリス姫の乗る馬車の上。索敵をしているのだ。

彼女から聞いた魔法理論に関してノートにまとめる。

「魔力は誰にでもあり、意志を持つ言葉『魔法鍵語』を唱えるとその通りになる」

つまり、ここに書いてある言葉『ファイア・ボール』を魔力を込めて唱えれば込めた量や精神力に

比例して威力が増えるらしい。

つまり、魔力を精神と言う名のバケツに注いでも、バケツが大きくなければ無駄になると言うことだ。

アリス姫は魔力値と精神力値は共に大きいらしい。

護衛騎士のハンス達は使える魔力値は少ないが精神力値が大きいので消費の少ない補助魔法を

最大効率で掛けることが出来るそうだ。

もし、狙撃砲の射線上の空気の流れを遮断することができれば、長距離狙撃に必要な風速や湿度、温度の計算を簡略化する事が出来る。

魔力値と精神力値は王都で計ってくれるそうだ。ありがたい。


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