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愛しい私のお人形  作者: 永眠


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9/30

7.不変たる昔日

ちょっと血のことが書かれてますからお気をつけてくださいねえ。

ぴたりと車輪の回る音が止んだ。カーテンを開けると。目にはあの頃のままの別荘と、周りに木々が生い茂っているのが見えた。耳には鳥のさえずりや葉々が風に揺れる音が聞こえてくる。


「…!」


やっと着いた。

…昔に戻ったかと見紛うほどに変わっていない。


「到着いたしました。」

「ありがとうございます。」


本当にありがとう。

馬車から降りてちゃんと別荘を前にすると、涙が出そうになった。

けれど御者もいるし、この涙は後にとっておこう。

涙はぐっとこらえた。けれど、どうしても涙目になってしまうのは許してほしい。

涙目ながら別荘の玄関へと歩み始める。

今は下を見て小花が小花が、なんていつものように嘆いている暇はない。…意識が全て別荘に向けられているからだ。

サクサクと音を立てて芝と小花を踏みながら足早に、それでいて礼儀正しく別荘の玄関へと近づく。

近づくたび、またひとつ思い出がふと蘇ったような気がした。


玄関に着くと、急に鳥のさえずりが止まったような感覚に襲われた。…葉々の揺れる音はそのままなのに。

気にせず中へ入ると、物の配置も変わらずに、お世辞にも綺麗とは言えない惨場だった。

ある場所には血がこびりついており、ある場所には床に刃物が刺さったままであった。

…良くも悪くも、よく昔を思い出させる惨場である。


「……ここは、お母様が殺されたリビングです、ね…」


あの時の記憶が脳裏にありありと蘇ってくる。

見たいような、見たくないような、複雑な感情だ。

長くここにはいたくなくて、血のこびりついた場所と刃物を避けながら母の部屋へと向かう。

ブクマとか評価とか嬉しいですねえ

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