3.あの過去の別荘へ②
現在の状況をお伝えしよう。現在はお父様を説得すべく、どうせいるであろう書斎に向かっている。
(…お父様、行くのを許してくださりますかね…)
もちろん悩みながら。まあ、悩むこと自体は別に良いとして、今から父親を説得するのだ。言うことは決めてある。
(あの別荘に家宝がある気がするからいってきます。)
だ。説得力ゼロとしか言いようがない。心配になってきた。…いいや、今から不安になってどうする。
そう自分に喝を入れ、俯いていた顔を前に向ける。そして、はしたないと思いつつも気を紛らわせるために早足で書斎へと向かった。
◇◆◇
(ここが、書斎ですね。)
本当にここだろうか、自分に問う。久し振りに来たのだ、不安になっても無理はない。ここか?いや、こっちか?などと悩んでいると、応接間らしき部屋から話し声が聞こえてきた。
「ねえ、あの別荘……うす…?…んなボロ…さい別荘、…わ…ても良…思うのだ…ど」
…上手く聞こえない。何だかもどかしくなって私は足音をなるべくたてずに扉へと近づき、聞き耳を立てた。
「あの別荘のことか?…まあ、そろそろ取り壊してもいいかもな。」
「そうよね。公爵家にはあんな別荘、全く相応しくないものね。」
父親と義母らしき人物が話しているようだ。…いや、誰かなんて気にしていられない。それよりも、だ。
(――取り壊す?別荘を?)
心の奥底からカッ、と熱いものがこみ上げてきた。それほどまでに衝撃的だったのだ。…いや、よく考えるとあの人達がいつか壊すなんて分かるはずだった。その可能性は大きかったのだ。そう思うと、急に冷静になってきた。
そうだ、こんなところで止まっている暇はない。
…行かなければ、いけないのだから。
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セレスティ:「そうですねえ(○’ω’○)」




