17.ふわふわとどんより
長くなったあ
現在、迎えに来た馬車の中である。馬車の中は、やけに静かだった。
お茶会の日にちは書いていなかったが予想していた。当たってよかった…!
そして予期せぬことがもう一つ…
「……ふわふわ……」
つい声が漏れた。スカートが、広がるのだ。すごく。ふわっふわに。座席に座ってもなお、ふわっと。あまりこういう部類のドレスは着ていなかったので、慣れていないのだ。邪魔…
「これが……プリンセスラインですね……」
今、体で実感している。これほどまでに重いとは…。うん、すごい重い。いや間違えた。
「……けどこれ、ちょっと暑いですね……」
分厚い生地に、きゅっと締め付けられたコルセット。呼吸が浅くなっていく気がして、窓の外の風を少し取り込みたくなる。でも、あまり顔を出して髪を乱すわけにもいかない。だって今日は――
「お茶会、ですからね……」
はあ、憂鬱だ。非っ常に憂鬱だ。
外の風景が少しずつ流れていく。白い壁の家々。市場のざわめき。子どもたちの笑い声。どれも遠く感じる。
ふと、胸元に手をやる。そこには、シェーゼとおそろいの色のリボン。ドレスに合わせて結んだのだ。
――ねえ、シェーゼ。見ていてくださいね。
これ、おそろいの色なんですよ。
馬車が少し揺れて、少しくぐもった御者の声が聞こえてきた。
「お嬢様、そろそろ到着致します。」
びっっくりした。危ない、心臓が止まりかけた。(気がする)
「はぁ……いやですね……」
声に出すと、少しだけ落ち着く。けど手は震えている。まるであの時の父のようではないか。それは困る。
――そうだ、笑っていこう。それで大抵の人は騙せる。
「よし……」
少しだけ気合を入れた。
ブクマ評価とかよろしくお願いしますねえ




