用語
・徳治主義。
教員の人徳で生徒を導く考え方。孔子の理想とする君主像。生徒人気もあるスーパーティーチャー。
・法治主義。
ルールや規則を最優先に置いて感情論を完全に排除して教室を管理するやり方。生徒からは冷たい人と思われやすい。
・中庸思想。
極端な価値観に寄りすぎない思想。バランスが整っている状態を指す。現実路線になることが多いが、思想の管理を間違えると判断の軸がブレる。
・共感主義。
カウンセリングマインドに近い考え方。教員なら少なからず持っている。相手目線で考えることから始める。共感したからといって秩序が維持されるかというとそれはまた別の問題。
・情緒主義。
相手の心の変化に敏感。「感じて欲しい」といった言葉を多用する人物全体を指す。共感主義と意味合いが似ているが、「相手」ではなく「どう感じたか」どうかが優先度高い。
・ロジック
物事を仕組みや理屈で処理する思考
・情緒
感情で反応し快不快で処理する感覚
・理性
ロジックで得た結論を、情緒に流されず貫ける力。
・脳内ラベリング
「人 or 猿」の二極化で分類。人は理性があり、猿は情緒で動く。
・スタエリスイッチ
基本は法治ベースで生徒指導を行い、教育相談や保護者面談など共感的な応対が求められる場面では、「エリスの仮面」(=徳治ベース)をかぶって演技的に対応する手法。
生徒指導が一貫して矛盾せず、論理的整合性を保てるのが最大の強み。
ただし、生徒によっては「感情のない冷たい人」「怖い先生」と誤解されるリスクもある。
普段は感情を切って対応しているが、いじめや暴力など緊急性が高く、法治だけでは対処しきれない場面では、『感情』を一時的に解放する。
・羅針盤
極端な答え(例:マクドナ〇ド vs モ〇バーガー、徳治 vs 法治、高級店 vs チェーン店)を意図的に左右の基準として想定し、そこから状況に応じて“どちらに針を振るか”を会話や観察を通じて決定していく柔軟な手法。
現実路線に寄った最適解に落ち着くことが多く、対応も物腰が柔らかく、生徒との信頼関係も築きやすい。
ただし、指導の指標が曖昧に見えることもあり、経験の浅い教師には「何を基準にしているのかが読めない」「ブレて見える」リスクがある。また、判断に迷いがあると対応が後手に回る恐れもある。