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海!水着!肉!2

サナリアの発言についてジンは考える。

(事象看破?あの目の能力なのか?神骸関連ではない気がするが、、、)

ジンはナイフを手に取りサナリアに確認する。

「じゃあ、いいんだな」

「ジン、私が、、、」

サナリアが申し訳なさそうに話そうとするがジンは遮る。

「任しとけ、身内を殺すなんて偽物だとしても辛いぞ」

そう言ってジンはカスミの喉にナイフを突き立てる。

「入れ替わったやつはどこにいる?」

「なんで答える思うん?」

「答えないと殺すだけだ」

「じゃあ、はよ殺してや。どっちみちやし、そんな質問には答えへんよ」

ジンはカスミの喉をナイフで裂く。

カスミもモザイクのように身体が崩れ落ちる。

「なんで殺しちゃったんスか」

「待っててもどっちみち答えねえよ」

ジン達が話し合いを始めるとサナリアは声をかける。

「あの」

全員がそちらを向く、

「なぜ分かったの?テュール君がいつ入れ替わったのかは分からないけど、カスミとマーガレットさんに関しては昨日の夜のはず」

ジンは素直に答える。

「勘だ」

「勘?そんなもので?」

「まあ、確信したのはテュールが能力を使わなかった、使えなかったことだ」

ナタリアがふと気づいたように声を出す。

「あの偽物神骸までコピーしてるんスかね」

「確定ではないが、再生が一瞬はじまりかけた。一応考えていた方がいいだろう」

ピースはログを漁っているようだ。

「おかしいわねえ、スキャンの記録をいくら見返しても完全に三人とも一致していたのよねえ」

「データ上は同一人物だったのか?」

ジンの疑問にピースは頷く。

全員が黙っている中、ナタリアが口を開く。

「オリヴィアとポー待たしてるっス」

海辺に戻る途中、朝から気が立っていたジンはそこで初めてオリヴィアの背中の傷を思い出す。

(やばいな、海に着いて俺たちの前で笑ってたけど、本当は楽しめてないんじゃないか)

少し急ぎ足で海に向かうと二人の姿が見えてくる。

ポーとオリヴィアは二人ではしゃぎ回っていた。

(背中隠すタイプの水着か、、、楽しそうならいいが)

オリヴィアはこちらに気づいて手を振る。

「兄様!どこに行ってらしたのですか?」

「オリヴィアお姉ちゃん、置いてかないで」

「置いていきませんわポー、ほら手を握って」

オリヴィアとポーが手を繋ぐ、いつの間に仲良くなったのかとジンは思ったがすぐにオリヴィアの質問に答える。

「ちょっと色々あってな、オリヴィアこっち来れるか?」

「ネル、ポーを見ておいて」

サナリアはネルに任してジン達について行く。

オリヴィアにはさっき起こったことも含めて全てを話す。

話を聞き終わったオリヴィアは開口一番にこう言った。

「それで、私は何をすればいいですの兄様?」

ジンは話が早いと思い少しニヤける。

「ポーを守ってくれ、何かあったら逐一報告も頼む」

「部屋はどうしますの?」

「ネルの部屋で二人で頼む。ネルの生体認証で出入りは行う。これで監視は完璧のはずだ。ただ、ポーには気づかれないようにしてくれ、まだこういったことを知るには幼すぎるからな」

オリヴィアは了承し皆でポーの元に戻る。

ネルはポーの横に立って何か四角いものをいじっている。

「あれは何だ?通信機か?」

「ジンさんって変なところで常識外れっスよね。あれはモバコンっスよ。スペースネットにアクセスできる携帯端末っス、ゲームもできるっスよ」

「メッセージもできるのか?」

「できるっス。ジンさん以外はみんな持ってるっス」

「何でだよ」

「まとめ買いする時に声掛けたのに要らないって言ったじゃないっスか」

「今ある通信機で充分だったから、、、」

「また買っとくっスよ。会員割引あるんで」

そんな会話を聞きながらサナリアは心配そうに声をかける。

「心配じゃないんですか?カスミもマーガレットさんもテュール君ももう死んでるかも、、、」

その言葉にジンは答える。

「最悪の事態は想定すべきだが、現状はまだ生きてると思って俺たちは動くしかないんだ」

ジンはそういって今後の動きを決めるためにいま一度オリヴィアとポー以外を集める。

「先に一つ聞きたいことがある。サナリアのその眼はなんだ?」

その質問にネルとサナリアは顔を見合わせる。

しばらくしてサナリアが頷きジン達に向かって口を開く。

「この眼は、ヘルゲートの鍵と言われているものです」

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