恩師を訪ねて三千光年
「一応動く船はあったスけど、これからどうするんスか」
ジンはストレッチをしてる。こうゆう時こそリフレッシュしなければならないのだろう。
空元気でことばを発する。
「ローランドの爺さんに会いにいくか。俺様の勘がそう言ってる」
しばらくしてマッドは静かに微笑み船に入る。
ジンもその後に続く、ナタリアは少し呆れた顔をしながらあとを追いかける。
「飛ぶ保証はないっスからね!」
宇宙船の中に入りしばらくしてジンが文句を言う。
「狭い」
「我慢!」
「マッドは偉いっスねえ、ジンさんは文句ばっかっス」
三人が話すと会話が終わる。
今まで六人、ピースを入れてからは七人で行動していたのに突然三人まで減ったため三人とも会話が続くと思って黙ったら全員が黙ることになるといった事態が起きている。
「寂しいな」
「寂しい」
「寂しいっスねえ」
再び沈黙が続く、ここにいない者を話題に出すにはまだネタとして新鮮すぎるため慎重に扱わなくてはならない。そして、そんな面倒なことは誰も進んで行わない。
ナタリアはジンのブレイドについて話しかけることで話題を作る。
「あの剣?って言えばいいんスかね?あれはどこで手に入れたんスか」
「あれはローランドの爺さんの開発品だ。任務先で見つけた」
ナタリアが目を丸くして操縦室の後ろに置いてあるブレイドに目を向ける。
「ローランド先生の?」
興味津々な様子でジンを見つめるナタリア、続きを何か話してくれと言わんばかりである。
「色々あるんだよ。爺さんに聞けば教えてくれるさ」
「マジで持して欲しいっス」
「マジでダメだ」
「おーねーがーいっス」
「これでも見てろ」
ジンはブラスターリボルバーをナタリアに渡す。
「本当にいいんスか!」
あの時、あれだけ嫌がっていたブラスターリボルバーを代わりに見せてあげるほどあのブレイドは危険なのだろう。ナタリアはブレイドのことなど忘れてブラスターリボルバーを手にジーッと眺めている。
マッドはジンに話しかける。
「オリヴィアも、助ける、つもり?」
「ああ、問題ないだろ?」
「スパイの、可能性、だってある。どう、考えてる」
ジンは鼻で笑いながらこたえる。
「スパイ上等だ。あいつが俺様を最初から利用するつもりだったとしても、あの日々が全部嘘だとしても一つ分かることがある。実の兄貴ってのはあんな風に妹を扱っちゃいけないんだよ」
ジンの言葉を聞きマッドは再び微笑みながら目を瞑りリラックスの体勢に入ろうとする。
次の瞬間ガタンと船が揺れる。
マッドはびっくりした顔をし、ジンはブレイドに手を伸ばす。ナタリアは笑いながら二人に伝える。
「ボロい船っスから今みたいにエンジンがたまに跳ねるっス。後ろにあるバイク以外は基本鯖ついてますし」
バイクという単語にマッドとジンが反応する。
二人で後方に向かって歩き出し、楽しそうに確認しに行く。
ナタリアはそんな後ろ姿を見て儚い顔をしている。
「無理しちゃダメっスよ、、、ジンさん」
時折り揺れる宇宙船でマザーKを目指し三人は順調?に航路を進む。




