転換、そして、、、3
男は、通信装置を一瞬で消し去り語る。
「あの遺跡で発見した時から今に至るまで多くの人間が、遺物を上手く使おうと奮闘したが誰もうまくいかなかった。今となっては一部を除いて遺物は私が掌握した」
そこに船内からオリヴィアが走ってくる。
修行が終わったのか笑顔で出てくるが一瞬で顔が恐怖に歪む。
状況を理解よりも早く男の顔が目に入ったことが原因のようだ。
「、、、お兄様?」
男はつまらなさそうにオリヴィアを見つめて言葉を発する。
「オリヴィア、妹よ。随分と寄り道をしていたようだな」
男はここにいて初めて苛立ちを露わにする。
マーガレットが状況を飲み込めないまま言葉を発する。
「オリヴィアの、、、兄、、、なの、、ですか?」
「、、、ええ、私の兄、アルガスですわ」
アルガスは鼻で笑いながら話す。
「ファミリーネームは話してないのか?愚図が、、、少し口が汚かったことを謝罪しよう。オリヴィアが言ったように私はアルガス、アルガス・ロードだ」
ロード、その名を知らぬものはいないだろう。
この宇宙で遥か昔から力を持ち君臨している貴族、その末端の末端に座する者ですら評議会に対してそこそこの影響力を持つと噂されている。
「お前には後でゆっくりと話がある」
オリヴィアの体はアルガスに引き寄せられる。
その勢いを維持したままアルガスは正面からオリヴィアに拳を叩き込む。
その場にオリヴィアは転がり動かなくなる。
「てめぇぇぇええ!殺してやる!!!」
その様子を見ていたジンが怒り、立ち上がろうとする。
「旧友、君は大事なんだ。その場で、、、」
アルガスがジンを諭そうとした瞬間、横からテュールが攻撃を仕掛ける。完全に隙をついた攻撃だった。
七本の剣はアルガスを囲むように展開され、後頭部には銃を突きつけているテュールが立っている。
しかし、次の瞬間武器は消え去り、テュールの腕がちぎれる。
アルガスは顔色ひとつ変えずに振り返る。
「ん?ああ、お前はもう少し後で取り込むはずだったが、予定変更だ。まあ楽しめただろう短い人生だったが」
分離された瞬間テュールの体は空中に霧散する。
アルガスは分離した腕を持ちながら倒れたオリヴィアの髪を掴み上げ、その場を去ろうとする。
「ああ、そうだもう一つヒントをやろう。神骸と名付けたのは、、、」
全員の目の前から消え去る直前にかつて共に遺跡を発掘し、遺物を見つけた仲間の名前を口にする。
「ローランドだ」




