奪還作戦6
足を踏み入れると顔を刺すような熱気と空気が重たく感じるほどの湿気だった。
周りは森になっている。マカロは宇宙船の発展と共に滑走路を消した惑星の一つである。
ほぼすべての乗り物が垂直での離発着が可能になってから滑走路が不必要と考える星も少なくはない。
「ここ熱いな」
「コート脱いだらどうですか」
出てきて早々厚着だったメンバーは服を脱ぎに戻る。
「マッドは戻らなくていいんですか」
「オレ、体、強い」
寒さや暑さに耐性があると言いたいんだろう。
ハンマーをマーガレットに見せながら残り三人を待つ。
「私も改良してくれたリング試運転してみましょうかね」
取り出した盾を回転させながら勢いよく斥力で放つ。
引力を使い手元に戻そうとするが初めてのコントロールは中々上手くいかない。
周りの木々を十数本なぎ倒してしまう。
「マーガレット、自然、大切」
「ち、違うんです。これは事故なんです。次はもうこんなことにはなりません」
そこにジン達が帰ってくる。
「待たせたな、ってなんだこれ!」
「敵っスか」
戻ってきた三人は戦闘態勢に入る。
マーガレットは申し訳なさそうに謝罪する。
「私です。ちょっとリングを試してみたくなりまして」
ため息をつきながら、戦闘態勢を解き、ナタリアを先頭にゲルロアの船に向かう。
道中では作戦の再確認を行っていた。
「今回はテュールは留守番だからはっきり言っとくぞ」
ジンは作戦の説明の後に全員にしっかりと伝える。
「あいつの召喚によるどんでん返しはないと思って行動するように」
「まあ基本的には大丈夫なはずなんスけどね。オリヴィアに渡したグローブはマーガレットの盾と同じ素材なんで基本弾丸は防げるはずっス」
その事実を聞き、ジンとマッドが感心していると、オリヴィアが文句を言う。
「盾のサイズで作ってくださってもよかったのでは、そっちの方が死なずに済みませんこと?」
それにナタリアとマーガレットが反論する。
「バカ高いんスよその素材」
「私たちも代々伝わるものを継承してるにすぎませんわ。多くはあの事件の時に行方知らずになっていますし」
今度はオリヴィアが申し訳ない顔をして話す。
「その、私の知識不足でしたわ、すみません」
その様子を見ていたジンがニヤニヤし出す。
「おいマッド、オリヴィアが謝ってるぞ」
「ジン、笑うの、失礼」
オリヴィアはジンの頭に鉄拳を打ち込む。
森には悲鳴が響くのであった。
「みんな、ゲルロアの船が見えたんで静かにお願いっス。後、これっス」
ナタリアが全員に腕に装着する腕どけを渡す。
「時計?もっとカッコいいのをよお」
ナタリアが無言で操作する。
通信、メッセージ、地図、時間、ホログラム、ライト、ありとあらゆる機能が備わっていることを見せつける。
「、、、まあ、カッコいいじゃねえか」
ジンの足をマーガレットが小突く、
「素直になりなさいよ」
「ナタリー、天才!」
全員腕時計を装着し終えたらジンが始まりの合図を出す。
「アウトロウズ、作戦開始だ」
「「「「ダサい」」」」




