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レッドアームファミリー/俺たち無法者、なぜか正義の味方やってます  作者:
第一章 知ってる景色と知らない心
43/95

完成

暫くしてジンはバルトリカに戻ってきた。

「ただいまあ、ダルかったぜ全く」

テュールとオリヴィアが出迎えに来る。

「問題はなかった」

「今回は本当に申し訳ありませんでしたわ。このような事は、、、」

オリヴィアの言葉をジンが遮る。

「お前のせいじゃないだろ。問題も特になかったよ。偽装IDをマッドに事前に見しておいて良かったぜ。抜けてる箇所を指摘してくれたから完璧に騙せた。あんがとなマッド」

「なにより、無事で、良かった、それと」

マッドは部屋の隅を指差す。

そこには縮こまったマーガレットがいた。

「肝心な時に役立たずですいません。私は要らない子です」

前まで端っこで拗ねてたことあったなと思いながらジンが近づく、

「今回のことは誰にも予想できなかったんだしそんな落ち込むなよ。まあ一個反省点を考えるならあんな潰れるまで飲むなってことくらいだ。そんなことよりオリヴィアの側にいてやってくれ」

ひと段落がついたところでジンは部屋にシャワーを浴びに行く。

夕飯はまだだとマーガレットで作るらしく、台所からは定期的に何かを取り上げられるマーガレットの声が聞こえてくる。

結局オリヴィアはジンが帰ってくるまでシャワーに行ってなかったらしく丁度浴びに行ったので食卓にはジンとテュールしかいない。

「、、、ジン、あのさ」

テュールはパーキングエリアでの話をしようとすると、ジンが遮る。

「やめとけテュール、お前があの時に何を感じていようと今は話さないほうがいい」

「じゃあ、話を変える。『後出しの先手』って何」

「ん?あーそれか、相手が先に出した攻撃を見てからその軌道を読む。そこから後出しにはなるが俺様の速度で先手を打てば絶対に勝てるって言うまあ技だよ」

「それって銃でやることなの?」

「、、、さあな」

「誤魔化さないでよ」

テュールが珍しくしつこく聞いてくる。

「詳しく話すと俺の過去の話なる。つまりはつまらなくて聞くに耐えない話ってことだ」

更に質問をしようとしたタイミングでシャワーから出てきたオリヴィアと夕飯を完成させた二人が食卓にくる。

「ナイスタイミングですね。オリヴィア、今夜はミートパイですよ」

五人は夕飯を食べながらここにいないナタリアの話をする。

「あいつ帰ってくるんだよな」

「そのはずですけど」

「ナタリーの分、分けとく」

「戻ってこなかったらもう一日ここで待機か」

そんな話をしていると食卓の扉が開かれる。

「大丈夫っスよ、完成させたんで」

そこにはナタリアが立っていた。

ジン以外の全員はナタリアに駆け寄る。

「ピースはどこ?」

「ついに感情を持つんですか」

「楽しみですわ」

「ナタリー、やっぱり、天才」

全員に迫られてナタリアはタジタジしている。

「ピースは今、ダウンロードしたアルゴリズムをインストール中っス。過去の記録も再認識と再定義し直すので時間はそれなりにかかるっス」

ナタリアは胸ポケットから抽出したピースを取り出す。確かにピースは何も発さず作業をしているようだ。

「大砲は寝て待てだね」

「そんなことしたら寝てるうちに死ぬぞ、果報な」

「あっジンさん!ジンさんはこっち来て来れないんすか」

「四人も行けば十分だろ」

「相変わらず照れ屋さんスねえ」

「しばくぞ」

ナタリアが遅れて食べ始め、他は食器を片付けているとナタリアが思い出したように話し出す。

「んんんんふふふんんんふぁふぁふぁ」

「口のもん無くなってから話せよ」

「んぐ、次の目的地なんスけど。ゲルロアの船に行きたいんスよ」

全員が黙り込む。そんな中ジンが口を開く。

「復讐か?」

「そんなんじゃないっスよ、ただあいつらロビンがピース用に作ったボディを持ってったらしくて、どうせ使えてなくて宝の持ち腐れっスからアタシ達で取り返して本来の目的通り使おうかなって」

「ボディってどんなの」

テュールの疑問にナタリアがニヤニヤし出す。

「ロビンの趣味で作ってるはずっスから。ボンキュッボンの人妻みたいな見た目に決まってるっスよ」

話の途中からジンはテュールの耳を、マーガレットはオリヴィアの耳を塞いでいる。

「まあ、とりあえずはそこが目的になるか」

「探し方、どうする」

「マッド、それは安心して欲しいっス。ボディ自体に発信機があるらしいので」

その言葉を聞いてテュールが大声を出す。

「あー思い出した!ジンが全員に発信機つけてるって言ってた」

「バカ、要らないことを言うな。お前らもそんな目で見るな。大体発信機がなかったらオリヴィアも見つけれてないんだからな」

「それは感謝してますわ」

「けど問題はですね」

「黙ってつけたことっスよ」

「あのー皆さんちょっと話し合いましょう」

船内が騒がしくなる中でマッドは自身の体のどこに発信機がついているのか探している。

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