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レッドアームファミリー/俺たち無法者、なぜか正義の味方やってます  作者:
第一章 知ってる景色と知らない心
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懐かしの場所は記憶と違う

『そこをまっすぐ行けばいいです』

「ピースはF9区画で作られたんスね」

「F9って何ですか」

『マザーKではAからJの区画に分けてそれぞれの区画に十の数字を割り当てて研究をしているんです』

そこから割り当てについての話が始まりしばらく歩く。

Aから順に身体拡張、多元宇宙、重力制御、空間跳躍、意識転送、人工意識と感情制御研究、量子技術、タキオン応用、ナノ技術、未来観測シュミレーションとなっている。

「お尻の数字は基本的に入り口から順番につけられてるっス」

「ナタリアはどこにいたんですか」

「アタシはタキオン応用がメインだったスけどいろんな研究部署に顔出してたんスよね」

「私の超能力はここでは取り扱っていないのですね」

オリヴィアの発言にナタリアは眉を寄せながら難しい顔をして話す。

「うーん、それは難しい質問っスね。ここで研究して途中からその研究持ち出して独自に進める人もいるんスよね。あんまりいい顔されないんスけど」

「それなら行くと貴方も少しばつが悪いのではなくて、ナタリア」

ナタリアが満面の笑みで返す。

「そんなことはないっスよ。アタシは技術を完成させてからここを出てるっスから」

そんな時、一人の声が響く

「そうじゃったかのう、好き勝手設備を使って完成したものを持ち出したくせしてよく言うわい」

声がした方を見るとつるつるの頭に白いひげを蓄えたおじいさんとその横に眼鏡をかけた女性が立っている。

ナタリアは満面の笑みからさらに笑みを出してその老人に近づく、

「ローランド先生!お久しぶりっス」

「ナタリア、しゃべり方を直しなさいとあれほど言いましたのにまだ治っていないのですか」

横の女性が眼鏡をクイッと上げながらナタリアを睨む。

「ハーネット先生も相変わらずっスね」

ナタリアはハーネットと呼んだ女性に抱き着く。ハーネットも硬かった表情を緩めて抱擁を返す。

「全く出て行ってから一切連絡入れずに何をしていたんですか」

「ヒーロー活動っス。あっ、紹介するっス、マーガレットとオリヴィアっス。他にも三人仲間ができたっス」

ナタリアはF9までは恩師との再会が嬉しかったのか二人にたくさんのことを話している。時々、マーガレットとオリヴィアにも恩師の話を逆にしたりしている。

『ナタリア、F9に着きましたよ』

突然の声にハーネットとローランドは驚く、

「今の声はなんじゃ」

「ピースっス、バルトリカって船と一緒にある惑星の廃棄場に隠されてたらしいっス。バルトリカってのも勝手に名付けたんすけどここで作られたらしくて使用許可を得ようという話になりまして戻ってきたっス」

ハーネットとローランドは難しい顔をする。ナタリアはそんなことも気にせずマイペースに話す。

「F9ならロビンがいるっスよね先に挨拶してくるっス」

話も聞かずに飛び出すナタリアを二人は止めようとしたができなかった。

マーガレットはそれに気づき、聞き返す

「どうかしましたか?」

「いや、我々もいくとしよう。見た方が早いじゃろう」

何が起きてるかは分からないが、良いことではないのは理解ができた。

区画の中に入ると、そこは大荒れに荒れていた。

「ひどいですわね」

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