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分断と合流?3

「暇ですねえ」

メイリンのぼやきをラハユは流す。

「呑気だね。メイリンは怖くないのかい」

「まあ元々警察ですからねえ、こんなのは慣れっこですよ」

その言葉にラハユは少し関心する。

「じゃあ君はどこかの星の平和を守ってたってことかい?」

「そうですよ。ある時点まで、、、」

メイリンの神妙な面持ちにラハユは聞かずにはいられない。

「何があったんだい?」

「、、、友達じゃないので話しませーん」

メイリンの子供っぽい返答にラハユは目を丸くした後吹き出してしまう。

「何笑ってるんですか!」

「いや、やり返し方が子供だなあって」

「むむ、確かにそうですね、、、だったらあなたの事から話してください!そしたら友達です」

ラハユはしばらく考えたのち返答せずに歩き始める。

「ちょっと!無視しないでー!」

しばらく歩いていると大量の収容室がある開けた場所に出る。マーガレット達が捕まっていた場所だ。

「ここは、、、沢山の人が閉じ込められてる?」

「、、、そんな、まさか」

ラハユは目の前の光景が信じられないのか冷や汗がたれている。

「取り敢えず一番近いこの人で照合します」

ポケットから端末を取り出し一番近い収容室に照射する。

「んー、ヒットしました。二ヶ月ほど前に妻の様子がおかしいと夫が相談に来ていたようです。その様子がおかしかった女性ですね」

頭を人差し指の先で掻きながら端末を眺めている。

「、、、、どうして眠ってるのだろう」

ラハユの言葉にメイリンが顔を向ける。

「どうやら収容室の中にガスが流れてますね。この収納室は、、、開けれるのかな?うーん素材が端末にヒットしないですね」

しばらく歩いているとメイリンが疲れたのか少し休むことを提案する。

「飲みます?」

ポケットから水筒を取り出して中身を蓋に注いでラハユに差し出す。

「なんだいこれ」

「特製スープです」

「ポケットに何を入れてるんだい君は」

「色々ですよ。『収納は人生を豊かにする』っていう本を読んで収納方法を学びました」

「、、、生きて出れたら僕も読んでみるとしよう」

ラハユはメイリンの隣に座りスープを飲む。

「美味しい、、、」

「ラハユさんが好きな食べ物って何ですか?」

「それは、、、あれ?」

「どうしたんですか?」

ラハユは戸惑う質問されて初めて気づいた。

(食べ物を食べた記憶、、、思い出が、、、ない?)

悟られまいと急いで答えようとするが料理の名前が出てこない。

「、、え、えっと、このスープさ」

「、、、、」

メイリンは黙り込む。

(流石に気づかれたか?)

しかし、それも次の瞬間、杞憂に終わった。

「もう!嬉しいこと言ってくれますね!地上に戻れたらもっと美味しい料理作ってあげますよ!」

メイリンは目を細めてこれでもかというほど口角を上げている。

ほっと胸を撫で下ろしラハユはメイリンにスープが入っていた蓋を返す。

それを受け取って水気を切ってから蓋をして水筒を片付けた。

「取り敢えずどちらに進みますか?」

「こっちかな」

ラハユが先導して再び母の気配を目指して歩き始める。

メイリンは疑わずにラハユについて行く。

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