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アンナの旅  作者: mega
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ギルド

皆に、お茶が行き渡ったところで、マティが話し始めようとすると、それを遮るように商会ギルドの理事長グントから

「わざわざ、商会ギルドにお越しいただいたので、まずは私どもから心ばかりの物をお送りいたしたい」

と申し出がありました。

副理事長のフリッツもそれに同意するように頷いています。


そして、部屋の入り口で控えていたグント商会の執事に指示を出そうとして、振り向いて杖をささえに立ち上がろうとしたその時、その杖が滑ってしまったのです。


理事長のグントは老齢でもあるため、身体を支えることが出来ずに、バタンとひねるように倒れてしまったのです。

「いたたたた」

「だいじょうぶですか?」マティのその言葉と共に、席のみんなは驚いたようにグントの方を向きました。

駆け寄ったグント商会の執事に助け起こそうとされますが、尻もちをついた状態で、それ以上動けません。


そこに駆けつけたのは、アンナ聖女とトリー聖女でした。

「すぐに、動こうとはなさらないように」アンナはグントにそう指示をだします。

執事にもたれかかっているグントに対して

トリー、腰など打った所を見てちょうだい、わたしは足首を見てみます。

トリーは手を痛む箇所に当ててみて、グントに問います。

「腰などはどうですか?打ったみたいです」

手を当てた状態からトリーは素早く判断し

「アンナ様、腰は打っただけみたいなので、打撲で済んでいるように思います」

グントの靴を脱がせてみると足首が熱を持ち腫れ始めているのです。

アンナがひざまずいて、手を患部に当てると

「ここが痛いですか?」

「そこが一番痛みます」


トリーがアンナの耳元で、

「少し熱を持っているので、冷やしたほうがいいと思います」

「そうですね」とアンナが答えると

トリーはさっそく周りを見渡し、近くのルーツに視線をおくると

「急いで水をくんで来て、それと清潔な布を、ぼやっと見てないで!!!」


ルーツはそれを聞くと、ビックリした顔をして飛び出すように階下へ走り出しました。

魔物の討伐の時の、看護婦長トリーは健在です。

あの時のように、ルーツはこき使われる役目がどうもあっているようです。

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