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人類宇宙放浪記-第1,2世代-  作者: えもっさんとポーカー
3/3

防衛戦

約束を破ったことに怒った長老の、派遣した軍との人類の宇宙において最初の戦闘。

 -ヲク人の軍-

 彼らは、出発から1時間も立たぬうちに人類の宇宙船を目視できる崖の上まで来た。そして彼らは敵側の人数が少ないことを確認すると、指揮官が「□▽▲◆◇」と、突撃の合図を出した。すると、ヲク人は猛スピードで崖を下り突撃をした。彼らの乗っている乗用獣「シキク」は普段は地球の馬と走る速度は変わらないが、突撃の合図が出ると馬の1.6倍の速さで走る。この動物がこれほど速く走れるかには理由がある。彼らは幼い頃から、ヲク人に調教され、この速さを手に入れた。また、餌も筋肉質になるが、速い速度を維持できるという物が使われていた。いわば、ヲク人のためだけに創られた生き物である。

「▽◎!」

ヲク人兵士は叫びながら突撃をした。その声に気づき、逃げようとした者もいたが、逃げきれず切り殺された。


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 「外で何やら騒いでいるようだが何事だ?」

ヘスミソ王国国王ボーバー2世は自分の玉座にいたが、外の声が気になり、宰相マハ・イに尋ねた。

「報告はありません。ただの喧嘩でしょう。」

「そうであるか。」

彼は国王に位置しながらも自分を国王へと推薦してくれたマハ家の言いなりであった。


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 一方、マハ・リはいち早く奴らの攻撃に気づいた。

「おい、奴らだ。攻めてきやがった。すぐに兵を出せ!」

「はっ!出てきなさい!」

約10人ほどの少年たちが10部屋から出てきた。彼らは幼い頃から戦闘訓練を受けてきた少年兵たちであった。

「今から、銃を持ち敵の攻撃を防ぐのだ!蛮族なんかに負けていては地球を取り返せないぞ!いいか、訓練通りにしろ。心して掛かれ!」

「はい!」

100人近くの小さな兵士たちが大人よりも前に出た。外では武器を持たない人間がと殺されていた。敵がまだ気づいていない間に少年兵団は陣形を整えた。そして、指揮官の合図で一斉射撃をした。もちろん、仲間がやられたことに気づいた兵は突撃するが、すぐに撃たれてしまう。これにより、生き残った人間は宇宙船へと逃げ延びることができた。ヲク人は全員で突撃をするが、次々と撃たれる銃弾に倒れていった。これらの銃は旧式であったが、蛮族を倒すのには十分であった。しかし、そんな中、何度も銃弾を受けているのに倒れない兵がいた。その者の突撃により、陣形が一時崩れたが近接格闘術も会得している兵士に一瞬にして倒されてしまった。その後は、敵味方入り混じる乱戦となった。

その頃宇宙船内部ではムシミシムがチスソチを探していた。

「チスソチ!すぐに来てくれ!」

「はい、ムシミシムさん。」

「大変だ、原住民が攻めてきた!すぐにパワードスーツを装着して戦ってくれ。」

「しかし、イテンバには戦闘ブログラムが搭載されてませんよ。」

「だから、今回は戦闘システムを導入したんだ。」

「早く!いいか?」

「はい。」

「よし行け!」

チスソチはイテンバを装着すると眠りについた。


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 (よし、いつも通りだな)

『ようこそ、チスソチ様。私は戦闘システムアドバイザーのミニです。これから、戦闘プログラムについて説明をします。』

電子的な声であった。

『まずは、エネルギー砲についてです。エネルギー砲は機体のバッテリーを消費することによってできた光エネルギーを凝縮ていたものを発射時に解放することによって、エネルギーを弾丸として使えるものです。しかし、弾数には限りがありますが、バッテリーと同様に時間が経つと生成されます。エネルギー砲は両腕から発射可能です。次に右腕の使い方について説明します。右腕は戦闘システムが作動すると自動的にブレードが生成されます。ブレードは敵を切り裂く他、バッテリーの電力を消耗し、帯電させることによって、強力な電撃を相手に浴びせることができます。そして、左腕は大きく変形し、盾となります。盾は敵の攻撃からあなたを守ります。盾には耐久値があるため、耐久値を超える攻撃を受けた場合は盾は収納されます。以上が今回のアップデートで追加された戦闘システムについてです。』

(す、すごいぞ!さすがムシミシムさんだ!これなら奴らにもかてるぞ!)

(まずは、外の状況を確認しなければ)

外では少年兵とヲク人が互角の戦いをしていた。しかし、数の少ない少年兵は疲弊し、ヲク人に少しずつ倒されていた。

(まずい、彼らを死なせては)

(戦闘システム作動)

すると、右腕からはブレードが出て、左腕は盾に変形した。そしてチスソチも走り突撃した。

ヲク人たちは矛で攻撃するが、装甲を傷つけることすらできなかった。チスソチ1人の加勢により、互角な戦いは人類側有利になりつつあった。そして、チスソチが10人ほど倒すと、ヲク人の指揮官がチスソチに決闘を挑んできた。指揮官が走ってきたが、チスソチはそれをエネルギー砲1発で仕留めた。これを見たヲク人は戦っても勝てないと判断し、逃げ始めた。それを少年兵そしてチスソチが追撃し、村まで攻めた。村には兵が門番しかおらず、中には老人、女子供しかいなかった。そのため、村は降伏した。その中、1人のヲク人が村から逃げ出し、奥地へと逃げていった。

 その後、チスソチは村に兵を10人置き、長老を連れ、宇宙船に帰還した。そして、長老は宰相マハ・イと今後について話し合うこととなる。


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〈戦いの犠牲者〉

           人類            ヲク人

参戦兵数       101人            496人

死者数        54人            237人

捕虜         0人             28人











村は戦いに敗れ、長老も捕まってしまった。村の運命はどうなるのか。

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