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すると正人の車も、四つのタイヤが全てパンクしていた。


近くにあった家族づれの車も、四つのタイヤがきれいにパンクしている。


ぼうぜんと見ていると、DQN男がやって来た。


「おいっ。これはいった、どういうことだ?」


「いや、私に言われても……」


「そういや、あの家族はどうなった」


言われてみれば、まだテントから出てこない。


DQN男の声は大きいし、時間的にも出てきてもよいころなのだが。


DQN男は家族づれのテントに行き、中を覗き込んだ。


「うぎゃ!」


DQN男は私が今までに聞いたことがないような声をあげると、後ずさりをした。


私はテントに駆け寄り、中を見た。


――!!


三人は中にいた。


三人とも頭から大量の血を流して。


頭が割れているのが一目でわかった。


テントの中は真っ赤に染まっていた。


これでもし生きていたとしたら、それはもう人間ではない。


思わずその場に立ち尽くしていると、男が言った。


「おい、これはいったい、どういうことだよ」

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