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私は慌てて外に出た。


見渡したが、誰一人いなかった。


私はそのあたりを歩き回り、正人を探した。


しかしどこにも見当たらない。


残る場所は山だが、山はキャンプ場から全方向に広がっており、どこから手をつけてよいのやら、皆目検討がつなかった。


そうこうしているうちに、テントからDQN男が顔を出した。


続いてその彼女も。


「おはようございます」


「うい」


「……」


「あのう、すみませんが正人を見かけませんでしたか?」


「正人? ああ、あんたの彼氏か。そんなやつ、知らんね。俺達も今起きたばかりだし」


「そうですか」


「……」


DQN男は何か荷物でも取りに行ったのか、車に向かって歩き出した。


しかし車にたどり着くと、下を見て叫んだ。


「なんじゃこりゃ!」


見ればタイヤがパンクしていた。


ここから見える三つのタイヤの全てが。


私は慌てて正人の車に駆け寄った。

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