表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/16

14

「……」


「というわけであんたも殺してあげるからね。覚悟しなよ」


「……あなたにそれが出来るかしらね」


「なんだってぇ!」


女はバットを闇雲に振り回し始めた。


私は避けながら機会を待った。


そしてそれはすぐに訪れた。


女が力いっぱいバットを振り下ろした際、その勢いで少しバランスを崩したのだ。


私はそれを見逃さなかった。


私はすばやく女に向かって踏み込むと、右手を女の喉もとめがけて突き出した。


「ぐぶっ」


私が右手を引くと、女の首から大量の血が噴出した。


それはまるで小さな噴水のようだ。


私の手にはサバイバルナイフが握られていた。


さっき護身用にと思ってテントから取ってきて、そのまま隠し持っていたものだ。


女は手で首を押さえて出血を止めようとしたが、そんなもので頚動脈を切って流れ出る血が止まるはずもない。


女はそれでも片手で握り締めたバットを力なく振ってきたが、もちろんそれが私に当たることはない。


やがて女は動きを止めて、地面に倒れこんだ。


――やったわ!


安堵とともに、得体の知れない恐怖心がふつふつと湧き上がってきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ