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店内に入ると、「こっちです!」と呼び掛けらたのでそちらに向かい「待たせてすまんな」と言いながら着席した。店員に飲み物のオーダーをし、そろそろ本題に入らねばと思いつつも、どう切り出したものか…すると
「あの、私…、まだ名乗っていませんでしたね。」
と彼女の方から話しかけてきた。
「私は、東條澄花[すみか]といいます。今14歳で、お察しとは思いますが、母は東條一花[いちか]です。」
14歳にしては少し大人びているなと思いながら、
「やはりそうか…。まぁ、そっくりだしな」と答えた。
「そっくり…。そう…ですね。」
と少し物憂げに返事する澄花に違和感を感じつつも、
「一花はどうしている?」
と聞くと、澄花は俯いてしまった。『答えたくなさそうだが…。うーん、無理にでも聞き出さねばならんな』と、再度尋ねようとした瞬間、
「母は…っ、母は、先日病気で他界しました…」
と澄花は涙を流し、声を震わせながら答えた。
「一花が??死んだ???」
衝撃のあまり言葉が詰まる。
「母は半年ほど前、仕事中に倒れたんですが、病院に運ばれた時にはもう手遅れなほど病気が進行していた様です…。」
とさらに声を震わせ答える。
「一花が…、死んだ…」
澄花は涙で話を続けることが出来ず、そして自分も驚きで言葉を失った。
互いが黙っている間にオーダーの品を持ってきた店員に『この席なんか怪しい』という警戒の眼差しを受けたが気に留めることもできないほど呆けていた。
しばらくすると澄花がポツリと話し始めた。
「母は私生児で産んだ私に苦労をかけまいと必死に働いてくれていました。その無理が祟ったんです…」
「……頼る人は居なかったのか?」
「私が居るからと恋人を作る事なく過ごしていたんです…。でも、明るい人でしたから友人は沢山居ました。ですが迷惑を掛けたくないからと入院を機に関係を絶ってしまったんです。」
「一花の親は?」
「母の両親は…、私を産んだ事が許せなかったようで絶縁されてしまったようです。」
「そうか……。」
「母が入院してすぐの時は世の中に絶望しましたし、死んだと聞かされていた父親を恨みました。父親さえ生きていれば、お母さんはこんなに苦労する事も病気になる事もなかったのにって。」
「父親…は死んだと聞かされていたんだな。」
「はい…、そうなんです。」
「自分の事はどうやって知ったんだ?」
「母が…遺書を残してくれてて…。そこに書いてあったんです。」
「遺書に?もし良ければ見せてくれないか?」
「はい…、これです。」
と澄花から遺書を受け取り、冷めきったコーヒーを一口飲んだ。
コメディを書くつもりですがなんかシリアスです…
しかもテンプレな内容です…
でもコメディを書くつもりなんです((((;゜Д゜)))))))
思ったようにはいかないのです…