7、え!?妖精と妖精王ってまったく違うものなの?!
更新する時間もなくて死にそうです…
「ティア?何を読んでいるんだい?」
「にーに!
…いま、せーれーさんや、よーせーさんたちのすきなばしょや、どんなよーせーさんがいるかなーって
おもって、ごほんをよんでたのー!」
「へぇ、もうそこまで読めるようになっていたんだね。」
にーちゃんは私が開いてる大きい本を覗き込んでくる。
「うん、それでねー、にーに。
このせかいにはおっきいたいりくが7こあるんだよね?
よーせーおーって1つのたいりくに1りいるんだよね~?」
「そうだよ」
うんうんとにーちゃんは頷く。
「でもねー。ひかりと、やみのせーれーさんとよーせーさんはいないんでしょ~?
なんでよせーおーは7にんいるの~?」
驚いたように目を見開くにーちゃん。
あれ?なんかおかしなこと言ったかな?
「…もうそんなことに気が付くんだね。
理由はね、妖精と妖精王は違うものなんだよ。
妖精王は、妖精を統べるものではあるけど、妖精みたいに力を持った精霊がなるわけじゃないんだ。」
わからないぞ、にーちゃん
にーちゃんもまったく得心がいっていない私の顔に気が付いたのか、どう説明したものかと頭を悩ませる。
「…う~ん……あ!そうだった。
ごめんね、ティア。大事なことを忘れてたよ。妖精王は、この世界を創った7柱の神様の代理人なんだ。
神様は、この世界に直接干渉しないらしいんだけど、神様の代わりにこの世界のバランスを取っているのが妖精王なんだ。
ただ、バランスといっても、どんなバランスを取っているかはわからないんだ。少なくとも、戦争をやめさせたりというわけではないらしいんだけどね…」
「ふーん…?」
まだよくわからないけど、ようするに
妖精王は神様の代理で、なんらかのバランスを取ってるってことだな!
にーちゃんに訊いてはみたけど、とりあえず今は別に会う予定も必要も感じないし、妖精王に関する認識はこれぐらいで問題ないよね。
「僕も完璧に答えられるわけじゃないけど、気になったらいつでも訊いていいからね。」
「あい!にーに!」
その後の質問とかで、私たちが暮らしているのは大陸の中でもかなり大きい、光の妖精王がいる光の大陸だってことがわかった。
それぞれの大陸にはそれぞれ別の種族が繁栄しているとか。もちろん、その大陸でもっとも繁栄している種族でなくてもいろんな種族が暮らしている。
他にも、妖精にはウンディーネやシルフなどの始原妖精のほかに、さらに上位種の妖精や、妖精王にその力などを認められて称号を持っている、上位種の中でももっと上にいる妖精もいるという。
ただ、そこまで強い力を持つ妖精になるとただ一人の人間(人間以外の種族もいるらしい)と契約を結ぶということは稀で、その力の一部を貸し与える“加護”をあたえるらしい。
で、神様は直接干渉はしなくても、気に入ったものに、“恩寵”を与える。
その脆弱なる身でこの世を生きていけるように、だとか。
“恩寵”は人によって強さも、種類も違うらしい。
確かに、神様ごとに与えるものは違ってくるだろうし、好きの度合いも違うだろう。
ああ、私?さすがに、“恩寵”はなかったよ。これ以上設定過多になったらどうしようって思ってたから、よかった、よかった。
…ただ、神様のことだから、なんかありそうな気もしなくはないよね……
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