5、妖精さんに素敵なところに連れてきてもらいました!
ようやく続きです!
がんばって更新続けたいです!
「大人しくしてるんだよ?」
「あい!だいじょーぶ!」
パパとママの2人に念押しされて、お部屋で待っていることになりました。
が、
『あーそーぼー!』
すっごく妖精さんからお誘いが来るんです。
『向こうにすっごいところがあるんだよ~!』
ただ、お誘いがシルフ達ってのが怖いんだけどね。
前、一回こうやってお誘いに乗って、落とし穴の中に落とされたんだよね。
うん、ママやパパに怒られるからやめとこう。
『こっちには、綺麗な泉があるのですよ』
水の始原妖精!基本的に髪が長くて大人しい子が多くて、大人っぽいんだよね。
半透明で、水みたいな感じ。50~80ぐらいで、シルフよりもおっきいんだ~。
水辺の近くにいることが多いんだけど、こうやってたまに遊びに来るんだよね。
う~ん…ウンディーネからのお誘いかぁ…
…行こう!!
「ねーねー、どっちー?」
『こっちですよ』
『そうそう!こっち、こっちー!』
「うわぁ!」
確かに綺麗な泉だった。
妖精の好きそうな感じで、空気が透き通っている。
これはシルフも好きだろう。
他にもたくさんの妖精が楽しそうに遊んでいる。
樹の始原妖精もいるから、泉の周りに木もあるし、好きないい雰囲気の木でもあるんだろう。
ドライアドは木に憑いている妖精で、大きさは人間の女性と同じくらい。若い綺麗な女性が多いけど、たまに男の人や、若い子、ちょっと……うん、大人な感じの女性もいたりするんだよね。
基本的に木からは離れられないんだけど、たまに幽体離脱的な感じで外を歩けるんだ。
契約した相手と一緒にいる時は、憑いている木から作った何かを契約者に持たせるんだって。
と、
「そこに居るのは誰だ」
突然声を掛けられた。この感じどう考えても人間の声だよなぁ。
しかも若い、にーちゃんくらいの…
「誰だと言っている」
ガサガサと木を掻き分けながらやってきたのはやっぱりにーちゃんと同じくらいの少年だった。
…イケメンやな
って、名乗らなきゃいけないのかな?
う~ん、こういうときは…
「…だりぇ~?」
子供オーラ全開でやるしかないよね!
「…………子供?ここは、迷路のようになっていて、よっぽどのことが無い限り入れないはずなんだがな…」
「よーしぇーさんにちゅれてきてもりゃったー!」
「妖精…?…こんな子供が…?」
あんまりな言い様に反論しようと思ったけど、
『そんな言い方したらダメなのー!』
『そうです。そのような言葉づかいなど…』
『ちがうよー!そーいうことじゃないもん!
僕らの愛し子にそういうことを言っちゃいけないんだもんね!』
よく言ってくれた!シルフにウンディーネ!
…んん?なんかヤバいフラグが立ったような気がするんだが…
愛し子って…
「まあいい…で、名前は?」
偉そうだな…
…仕方ないなぁ
「うぃリアむ・ぶらンドれいクのじじょのレてぃーつぃあでしゅ。」
しまったぁー!最後の最後で噛んだ!!せっかくママに練習手伝ってもらったのにぃ!!
「………俺は、レオンだ。」
笑ってますよね?ってか、私に名乗らせておいて、あなたそれだけですか?
絶対、愛称かなんかですよね?
「迷子なのだろう?」
違うし!妖精に連れてきてもらっただけだもんね!
「ほら、掴まれ。」
ひょいと抱き上げられてまじまじと顔を見つめる。
海緑色の髪は、ミディアムヘアーで緩やかなウェーブを描いている。
切れ長の涼しげな瞳は深い海の色をしている。
背もにーちゃんとそんなに変わらなそうだな。
ただ、笑顔が…悪戯好きに見えるんだが……
こういう勘って当たるんだよね。嬉しくないことに。
「そういえば、今日はブランドレイク公爵が来ていたな。
連れて行ってやろう。」
…え……
うそっ!怒られる!!
「やーだー!」
「迷子は親元に送り届けねばな。」
ぎゃー!!
バタバタしても、そのまま連れて行かれます。
覚悟決めるしかないのかぁ……
ようやく若干お話が進みました!