第7話 大切で頼りない弟
「目覚ましセットした?
明日の保育園の用意大丈夫?」
「もうやったもん!
お姉ちゃん
僕寝るから早く部屋から出て行って!」
「はいはいごめんね!
おやすみ!」
「おやすみー!」
大我は頼り甲斐のある男になるだろうなぁーって私は思う
何でも1人でできるし堂々としてるし
クラス内のポジションで言うとリーダータイプかな?
しんくんとは本当真逆だと思う
しんくんが小さい頃はもっと…
10年前
香奈7歳 真矢5歳
「しんくーん!
幼稚園の準備できたかなぁー?」
「うん…
大丈夫だと思う…」
「偉いねぇ〜!」
この頃からお母さんは会社が忙しかったから、家のことは私が任されることが多かった。
7歳の私に家を任せる…
って思うかもしれないが
夜はお母さんの知り合いの保育園の先生が来てくれることもあって
不自由はあまりなかったかな?
しんくんと2人きりだったし!
「じゃあお姉ちゃん部屋戻るからねぇ〜
おやすみ!」
「お、お姉ちゃん…」
「んー?
どうしたの?」
「…1人怖いから…お姉ちゃんと寝ちゃだめ?」
「えー仕方ないなぁ〜
ならお姉ちゃんが一緒に寝てあげる!」
「…うん!
お姉ちゃん大好き!」
「私もしんくんのこと大好きだよ!」
しんくんの小さい頃は可愛かったなぁ…
大我にはこういう可愛さがないんだよなぁ…守ってあげたくなる感じがないのかな?
しんくんも今じゃお姉ちゃん大好きとは言ってくれないけど
未だに1人じゃ何もできなくて
頼りなくて
私から見たら大我より小さい子供
まぁ、しんくんはどんなしんくんでも私の大切な弟!
もちろん大我も!
これからどんな風に成長していくか楽しみだなぁ