第5話 夕食
「ママのシチューだぁ!
僕シチュー大好き!」
「いっぱい食べてね!
ママ今週今日しか家いないから」
「会社どうなのー?」
「今新作ブランド発表の時期で一番忙しいかも。
また新作できたら香奈モデルよろしくね!」
「はぁーい」
母さんが家にいる夜は大抵香奈お姉ちゃんと話している
会社の事やお姉ちゃんの部活の話や進路の話
女同士話題は尽きないのであろうか
会話が止まらない
「香奈は進路どうするの?」
「うーん…
このまま銘城大学行くつもりだよー」
「香奈の成績なら他のもっといい大学もいけるんだよ?」
「でもー…
まぁ、まだ時間あるからゆっくり考えるね!」
「すぐ時間は過ぎるわよ〜
しんくんは銘城どうなの?
大丈夫?」
「う、うん
まぁまぁかな…」
「お母さんもう会社のみんなにしんくんも銘城行くって言っちゃったから何とかして受かってよー!」
「うん…」
「しんくんは私の弟だから大丈夫♪」
「香奈はしんくんのこと甘やかしすぎ!
だからこんな弱々しい子に育っちゃって…」
「だってしんくん可愛いんだもん♪
それにお母さんも溺愛してるぅー
大我はたいがなのにしんくんには未だに君付けだしぃー!」
「大我は君付けとか嫌だもんねぇー!」
「君付けとかかっこわるいもん!
大我はお兄ちゃんと違って強いもん!」
「お母さん逃げたぁー…」
「…」
こうして夕食は過ぎて行く