第30話 ショタの苦悩
「……」
あまりの突然の出来事に僕たちは言葉を失った
そんな僕たちを放っておくかのように、その合法的ショタは1人で話し出した
「ショタとか言ってたけど何の話ししてたんだお前ら?」
「ショタの話ししているのに俺抜きとはな!」
「てかあんた誰?」
美結が聞くと
「俺は北条奏多!合法的ショタだ!」
と合法的ショタは言った
「見た目の割にはかっこいい名前してるな」
「だまれ!ショタになり損ねたのっぽめ!!」
「……」
「 別にあんたの話はしてないから来なくていいわよ」
「さっきショタコンって聞こえたぞ!」
「もしかしてお前がショタコンか!?」
「そうだとしてもあんたには興味ないわよ」
「ならそっちの女か!?」
「え?……う、うん」
「俺ショタだろ?」
「俺みたいなショタはどうだ?」
「う、うーん……」
麻夏さんは明らかに困った表情をしている
「なんでだよ!?」
「俺可愛いだろ!?」
「自分で自分を可愛いっていう時点であんたはちょっとない」
「まあ、真矢みたいなルックスならまだいいとして」
僕でも許されないよ
「そういうことか……」
「元気なショタより大人しいショタが好きなんだな!!」
「ならこれはどうだ!」
「何する気なのよ?」
「おねえちゃあん……奏多と一緒に遊ぼぉ……」
「……」
その場の空気が凍りつくのを僕たちは感じた
「おいおい無反応かよ」
「あんた顔はまあまあ可愛いんだから普通にしてればいいのに」
美結がそういうと少し怒った感じで
「ショタじゃなきゃダメなんだよ!!」
と合法的ショタは言った
「で、どうだった?俺ショタだったか?」
「うーん……」
「やっぱり自分の身長より高かったらわたし的にはダメかな?」
「……」
「そりゃそうよねー」
合法的ショタは150cmくらい
麻夏さんは149cmって言ってたから、若干麻夏さんの方が低い
「でも真矢君は女の子でも小さい方の私よりさらに小さくて大人しくて可愛いから//」
「くそー!なんで身長こんなに伸びたんだよ俺!」
「あんたも十分小さい方だと思うけどね」
「小中学生でもいけるんじゃない?」
「真矢は幼稚園児でもいけると思うけど」
さすがにそれは無理だと思う
僕は心底思った
「俺はショタじゃなきゃダメなんだよ!!」
と叫ぶと彼は、自分がショタでなければならない理由について語り出した




