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回想編 中編 (美結主観)

その日も私は、クラスの中で1人ポツンと図書館で借りてきた本を読んでいた


この年齢の女の子が読む本といえば、占いの本とかが多いんだろうけど、私はバスケットボールの本を読んでいた


昔からバスケットボールが好きで、いつかやってみたいと思っていたから


「ねーねー桜井さんはどのメンバーが好きー??」


ある女の子のグループが私に話しかけてくる


「私は宮田くんかなー!」


宮田くん


よくわからないけど、今女の子に人気のアイドルグループのメンバーらしい


私はよくわからないかったから


「1人は選べないなー」


と適当にあしらっておいた



自分で言うのもなんだけど、私はルックスが結構いい方だと思う


「おい桜井!腕相撲しようぜ!」


「あいつって、何も話さないけど可愛いよな」


などと男の子が結構話しかけてきたりコソコソ話したりするし、黙っていてもみんな話しかけてくる


中には、話したこともないのに美結と呼んでくる男の子もいる


別に美結と呼ぶのは勝手だけど、馴れ馴れしいなと私は思っていた



正直男の子には興味がなかった


レズ?とも取られるかも知らないけど、別に女の子が好きなわけでもなかった


とりあえず、恋愛の感情というものがなかった


別にかっこいいと思う人はいるけど、その人とデートしたりしたいとかは一度も思ったことがなかった



そんな頃に私は、彼と出会うこととなる



ある日私は学校中を歩き回っていた


特に目的があるわけでもなく、退屈だから歩き回っていた


そのときに


「お前うざいんだよ!」


「チビで女っぽいくせに!」


という男子の罵声が聞こえてきた


気になって行ってみると、1人の男の子が男子生徒に寄ってたかって罵声を浴びせられていた


よく見ると、罵声を浴びせていたのは一緒のクラスの男子だった


私はとっさに


「そんな小さい子をいじめて楽しいの?」


と男子たちに言った


「え?桜井??」


男子たちは私を見て驚いている


「先生に言うよ?」


「おい!逃げようぜ!」


「ちょ、ちょっとまてよー!!」


何人かの男子が逃げ出すと、リーダー格の子もそれにつられて逃げ去っていった

正義の味方みたいで少し楽しかった


「僕大丈夫?」


「え?う、うん……」


怯えたような表情でその子は答える


「私は君のことをいじめたりしないから大丈夫だよ」


「うん……うっ……」


私がそう言うとその子は安心したのか泣き出してしまった


「大丈夫?上級生のお兄ちゃんたちにいじめられて怖かったねー」


私は、その子が泣き止んでくれるようになるべくお姉さんぶった声でそう言いその子を抱きしめた


「あれ?足怪我しちゃったの?」


「うん……蹴られたから」


その子の足を見ると青い痣になっていた


小さい子に対してひどいことするなと私は思った


「ほら乗って」


「お姉ちゃんがおんぶしてあげる!」


「え?でも……」


「いいから乗って!」


「小さい子が気を使わなくていいの!」


といい、私はその子を強引におんぶした


この時はまだ、この男の子が真矢と言うことを私は知らなかった

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