第11話 様々な心情
教室に到着し、友哉はトイレへ
僕と美結は席に座る
美結は僕の隣の席
友哉は僕の前の席
偶然にも3人とも席が近い
席に座ると、美結が僕に話しかけてきた
「そういうと真矢は
どうして銘城にこだわるのー?」
「え?」
「私はバスケ部の特待、友哉はサッカーの特待だから銘城行くのはわかるけど……
香奈先輩と一緒の高校に行きたいの?」
美結、君は非常に勘がいいのだね……
まぁ、みんなそう思ってるだろうけど……
でもここでうんと答えると僕はただのシスコンから重度のシスコンへと周りの評価がグレードアップしてしまう
周りの席の生徒までこちらをチラチラ見て僕の回答をうかがってるようだ
「も、もちろん友哉と美結と同じ高校に行きたいから……」
これも嘘じゃない
嘘はついていない
「相変わらず可愛いなぁ……
そんなに美結と一緒がいいんだぁ」
友哉もだけどね……
美結は香奈お姉ちゃんと若干似た感じがする
何かとあっては僕に可愛いと言ってくる
まぁ元々かっこいいと言われる性格でもないし
別にいいのだが……
「うおぉー!!
あいつ香奈先輩だけじゃなく俺の美結まで……」
「お前のじゃないけどな……」
周りの男子がうるさい……
美結は可愛らしいルックスをしているから男女問わず人気がある
そのため僕と絡むと、何かと男子がうるさいのだ
「真矢本当にがんばってよ!
このまま大学も一緒に行っちゃお!」
「うん
ありがと
頑張るね」
この日の模試も散々な結果だった
家に帰る足取りがやけに重い
家では普通に振舞ってる分
いつバレるのだろうかと冷や汗をかいてしまいそうである
「しんくんおかえりー!」
家に帰ると香奈お姉ちゃんがおかえりと言ってくれる
いつもの光景
「うん ただいま」
「どうかしたの?
元気ない?」
「え?
そ、そんなことないよ!
僕部屋戻るね」
僕は逃げるように自分に部屋へ戻った




