ⅩⅣ 後悔しないで
3
由紀が彼女とZ市から逃亡する際に選んだ場所は、表向きはオシャレなダイニングバー、裏は武器だらけの転送室を持つ未来人のアジトだった。
そして、彼等の目的もノグチ達と同じ、日菜とトキオが未来に発明するモノだ。
日菜は転送機の理論を早く完成させない限り、この武装したグループから解放してもらえそうにない。
逃亡生活が始まって以来、最も厳しく、彼女の外出が制限された。
日菜はアジトの本当の姿を知る。
未来を知り得る彼等は、資金に不自由してない。
バーは人目を忍ぶ為の、仮の姿だ。
彼等の数多い仲間が足繁く出入りすることをごまかす手段のようなものだ。
彼等は武装を隠し、学校に行ったり働いたり、普通の生活をしている。
居住エリアにある物も、全てこの現代の物が使われている。
彼等は息を潜め、目立たないようにこの現代社会に溶け込んでいる。
グループのリーダーは彼等の態度から見て、おそらく、店のオーナーである北見コウだろう。
日菜が事実を知ってから、彼等の行動はあからさまになった。
店の常連客だと思っていた人物が、居住エリアに顔を出し、寝泊りすることもしばしばあった。
彼等は体格がよく、鋭い目つきで、廊下で日菜とすれ違った。
数日、日菜は食べて寝るだけの生活をした。
監視下にあると思うと、小学生のチェロと話をしているような時でさえ、落ち着かなかった。
日菜は子供達と炊事の手伝いをしたり、掃除当番をしたり、ゴミ出しをしたり、ペットの世話をした。
スーパーへ食品の買い物には、ピヨが一人で行き、日菜は連れていってもらえなくなった。
日菜はピヨの首の後ろに、製造番号が入っているのを発見した。
ピヨがルイから乱暴な言い方をされ、こき使われていたのは、彼がアンドロイドだったからだ。
日菜は全く気付かなかったし、今見ても生きた人間にしか見えないので、本当に驚いた。
物理の勉強をしなければならなかったが、それにしても暇過ぎて、ストレスが溜まった。
日菜は再び、メイド服を着て、店のカウンターで働くことになった。
監禁生活は息が詰まる。
客の中には一般の客もかなりいるので、気も紛れるかと思われた。
日菜はとりあえず、なりゆきに喜んだ。
勿論、逃げ出すことや、助けを求めることは不可能だ。
日菜は監視の目を意識しながら、紺のワンピースにひらひらしたエプロンを付け、客を席に案内して、ドリンクを作る。
カウンターに座る常連客と会話したり、ココアにカクテルの作り方を習ったりした。
カウンターにはテレビがあり、サッカー中継や音楽の映像が流れていた。
サッカーの試合のハーフタイムには、ニュースが流れた。
日菜がバーテンダーのバイトをしている間に、例のインフルエンザは広がりを見せていった。
Y市から県の内外へ、関東一円から日本全国へ、患者の発生する範囲が拡大していく。
そのインフルエンザは重症化した場合、数日で死んでしまう。
治療薬の開発は、すぐには間に合わない。
死者は全国で五十人を超えたが、未だ、有効な治療が始まらない。
日菜は未来から取り寄せたワクチンを接種済なので、ずるいことをしたみたいで、何だかすっきりしなかった。
日菜がニュースを真剣な眼差しで見ていると、カウンターでワインを飲んでいたリンが、馬鹿にしたように言った。
「みんな、死んじゃえばいい。清々する」
「どうしてですか!?」
日菜は驚くと同時に、リンに腹を立てた。
「未来を見れば、私の言うことの意味がわかる。この場所でいくら説明したって、日菜ちゃんは納得しないよね。実際に、今度未来へ連れてって、私達の時代を見せてあげる。日菜ちゃんとトキオくんの発明が、諸悪の根源だったわけじゃないよ。別の理由で、私達の世界は狂ってしまった。人間がいかにおぞましく、醜い生き物か。それを見せてあげるよ」
リンは少し酔っていた。
彼女は愛しそうに仔猫を抱き、頬擦りした。
「ここの皆さん、何の為にこの時代に来てるんですか?」
日菜がカウンターの内側からリンを眺め、問いかけた。
酔ったリンの代わりに、日菜の横にいたココアが答えた。
「日菜ちゃん。私達は難民なんだ。未来から戦禍を逃れてきた難民。転送機は数が限られてたから、殆どの人は未来で死んだんだよ」
「ココア! やめとけ!」
もう一人のバーテン、ルイが話を遮ろうとした。
「未来はロボットで戦争してる。戦争が泥沼化して、大勢死んだ。兄さんが空軍の転送機に乗せれるだけ乗せて、過去に逃げて来たんだ。途中、タクトやチェロを拾ってね…」
リンがココアの話に付け足した。
日菜はびっくりしてしまった。
日菜のグラスを拭く手が、完全に止まった。
「日菜ちゃんも、家族いないんでしょ? ここで家族になればいい」
リンが日菜に絡んできた。
日菜は思いがけない言葉に戸惑った。
「えっ…。だって、リンさん、私のこと嫌いなんですよね!?」
リンはぶぶっと吹き出し、笑い出した。
「別にー。嫌いじゃないよ。でも、日菜ちゃん。由紀は二人で共有だよ? いい?」
リンはグラスの赤ワインを飲み干し、ふらつきながら立った。
「リンさん。由紀の本当の名前は、なんて言うんですか?」
日菜がカウンターから身を乗り出した時、店長が来て怒鳴った。
「おい、日菜ちゃん。いつまで同じグラス拭いてるの!? …リンさん、バイトに絡まないでもらえませんか?」
リンは大笑いし、しなを作って、
「店長、大好き。日菜ちゃん、またね」
と、千鳥足で気持ちよさそうに、カウンター横のスタッフ用出入り口から、居住エリアに向かう。
支えようとする日菜の耳元に、
「日菜ちゃんのトキオくん、紅島と並んで歩いてたよ。未来の|東京≪トキオ≫で見た」
リンが囁いた。
「え!? それじゃ、紅島さん、もしかしてトキオをノグチから取り戻した…ってことかな!?」
日菜がリンを追いかけようとして、店長にがっちり襟を掴まれた。
「日菜ちゃん、仕事して。それと、紅島なんか信用しない方がいい。あの女は、オーナーを裏切ったんだから」
店長が紅島のことを罵り、日菜を洗い場へ戻した。
日菜は空いたテーブルを片付けていて、窓際の席に由紀の姿を見つけた。
由紀は深夜の街を眺め、降り出した雨と稲妻に心を奪われている様子だった。
「そんな夢中で見入っちゃうほど、雷がキレイ?」
日菜が話しかけた。
「こういうのも、物理で考えてみると面白いなーって…。物理なんて、最近まで全く興味なかったけど」
由紀は日菜を振り返らずに答えた。
「元々は理系じゃなかったの?」
日菜はサービスのつもりで、由紀のテーブルにコークを置いた。
「小学校中退。勉強はスパイの養成施設で」
由紀は礼も言わずに、コークに口を付けた。
「マズ。日菜、これに酒入れて」
文句を言う。
「未成年でしょ!」
「いや。転送し過ぎて、自分が何年生きたか、正確にはわからないけど、たぶん二十歳にはなってる」
彼はソファーにだらしなく座って、読みかけの物理の解説本を手に取った。
日菜は呆れた。
「そんなの読んでたの? よくそれで、K大受かったね?」
「受験したのは、東大くん。俺のわけねぇし」
由紀が開き直った。
日菜はよくできたプロジェクトに、被害者ながら感心する。
「由紀は未来で、オーナーの部下だったの?」
日菜は未来での彼等のことに、興味を持ち始めた。
「コウは空軍幹部。俺は汚染地育ちの、使い捨て工作員。接点なさそうに思うだろ? 店長のリュージさんは空軍で、コウの直の部下だったよ…。あの人、怖くない? 元は本物の軍人さんだもん」
由紀はへらへら笑った。
日菜はおっかない店長を一瞬横目で見て、なるほどと思った。
「明日、ちょっと散歩でも出ようか。アメリカ西海岸あたり」
由紀の気紛れに、日菜の眸が輝いた。
LAに小林教授がいると聞いている。
日菜は小林教授に訴えたいことがあった。
4
翌日。
由紀が日菜を、北側居住エリアの会議室から繋がる、秘密の転送室へ連れて入った。
彼は独立型の転送機をチョイスした。
管制機能搭載の転送機だ。自分達でどこへでも行ける。
彼等が独自に改造したものだと言う。
日菜はコクピットに由紀と並んで座り、シートベルトをロックした。
この機会に、彼女は聞きたかったことを質問した。
「由紀はどうして、由紀になりすましたわけ?」
由紀はヘルメットなんか被らずに、ダイブスーツも着用せずに、普段着のまま乗り込んだ。
「日菜を中心として、世界初の転送機の誕生を早める為。あとは理論の完成だけど、それはもう少し時間がかかっても構わない」
彼は手早く転送の準備に入った。
日菜は準備作業を全て由紀に任せ、ゆったりシートに凭れ込んで、質問を続けた。
「それがあなたにとって、何のメリットになる?」
「歴史を変えたんだ。今から、もっともっと変わっていく。スゴいことしたんだ」
由紀の得意げな表情の意味が、その時点での日菜には余りわからなかった。
今までにないほどのスムーズで静かな転送。
日菜達は時空を越え、一瞬にしてアメリカ西部の上空に達していた。
コクピットからは美しい夜景が見えた。
真っ黒な影の中で、陸地と海の境界が、光の粒によって浮き上がって線となる。
一つ一つの光の粒が、ろうそくの明かりのように揺れて見える。
「着時OK。地上に降りる。転送機は上空に残す。exitは地上から端末で操作できる」
由紀が未来の転送機について説明した。
彼等は光のゲートを潜り、地上に吐き出された。
椰子の木の葉が夜風に揺れ、太い幹がしなる。
病院は椰子の木に囲まれている。
「なんで? ここ、病院じゃない?」
日菜は目を疑った。
目的地は病院ではなく、現地の大学のはずだった。
「ここにコバが入院してる。例のインフルエンザで」
由紀が日菜を連れ、裏口から三階の病棟へ侵入した。
消灯後の薄暗い廊下を、靴音を忍ばせ、由紀はまっすぐに治療室へ向かう。
医療用機械の音が聞こえる。
暗い病室で酸素マスクを付けた小林教授が、点滴の管を垂らし、ベッドで眠っていた。
元から小柄で痩せていた小林教授が、以前より更にげっそりと痩せ細り、落ち窪んだ眼の下に青黒いくまを作っていた。
「コバ…!!」
日菜は小林教授を責めに来たのに、涙ぐんで立ち尽くした。
小林教授の顔には既に、死相が現れていた。
「ひ…な…、か……?」
小林教授が浅い眠りから目覚め、彼女を見上げた。
顔を僅かに傾け、日菜を見上げる眼から涙を一筋垂れた。
「来てくれたんか…。ワシが…あんなひどいことをしたのに…」
小林教授が息苦しそうに喘いだ。
酸素マスクがずれた。
日菜が慌てて、マスクのずれを直す。
血圧は低く、脈が小さくなっていく。
「コバ、喋んなくていいよ。酸素マスクがずれちゃう。なんであんなことしたのか、ちゃんとわかってる。…奥さんの為だよね?」
日菜が側に寄り、膝を着いた。
彼女は小林教授を下から見上げた。
「すまんかったのう…。せっかくの試作を…ワシの一存で売ってしもうて…。カミさんを…喜ばせたかったんじゃー。あいつ、もうガンで……、時間がのうて…、金が欲しかったんじゃ…」
小林教授が涙を垂れ続けた。
日菜はもう、教授を責めることができなかった。
「天罰が…当たりよった…。カミさんがワシより先に…、インフルエンザで…死んでもうた…。日菜、すまん…」
小林教授の言葉が途切れた。
そして、血圧が下がっていく。
このままでは…。
教授の息が酸素マスクの内で微かになり、医療機器のデジタル表示の波形が小刻みになった。
「日菜、行こう。もう、気が済んだよな?」
由紀が日菜の腕を引っ張ろうとした。
日菜は由紀の手を、振り払った。
彼女はしばらく、その場を動けずに、声を殺して泣き続けた。
ⅩⅦ 後悔しないで
1
翌日、日菜はダイニングで、B室の高校生コハクに詰め寄った。
「コハクくん、お金払うから、ワクチン買ってきてくれない?」
コハクは今日の賄い当番で、タマネギをみじん切りにしていた。
その包丁の使い方は、料理に馴れた感じだった。
「ワクチン? 新型インフルエンザの? 何人分ですか、日菜さん?」
彼はハンバーグを作る為に、合挽きミンチを冷蔵庫から出した。
「買えるだけ、めいいっぱい」
日菜は大学の仲間達の顔を思い浮かべ、ざっと数えて、指を折った。
「日菜さん、未来も品薄になってきてまして。ワクチンも治療薬も、この時代から買占めがあったみたい。いるんだね、こういう時こそ金儲けのチャンスとか考える奴が…」
「マジで!? ムカつくー!」
日菜が本気で腹を立てたので、コハクは面白そうに、話を続けた。
「買占め、日本の大手製薬会社が関係してるみたい。なんでそんなとこが、転送機を持ってるんでしょうね!?」
この時代の転送機は、未来からやって来たUFOを除き、まだ日菜達の試作01しかないはずだ。
「未来の人間が加担してるってことだよね?」
日菜がコハクに問う。
コハクは冷静に頷く。
「未来の型のウイルスなんですよ」
「じゃあ…、誰かが感染源をY市に持ち込んで、わざと流行させて、ワクチンと治療薬で大儲けしようとしてる…って可能性もある? それって、すごい悪質だよ!」
日菜は嫌悪感でいっぱいになった。
コハクも日菜と同感だった。
「結構、死んでますもんね。無関係の人達が…。チェロやタクトの学校も、学級閉鎖になったし。うちの店も客減ってきたし。夜の繁華街なんて、人通りが殆どなくなった。みんなマスクして、まっすぐ急いで帰る。これから、どうなっちゃうのかな?」
コハクはバーの経営の心配をしていた。
日菜は途中で首を傾げた。
「ねぇ、コハクくん。なんでY市から始まったんだろう? Y市に何かあるのかな。コハクくん、もしインフルエンザに関して新情報入ったら、また教えてくれない!?」
彼女は小林教授のことを思った。
小林教授は昨夜、死んだ。
新型インフルエンザの流行が人災で、理由が金儲けだったら、小林教授は殺されたも同じだ。
数日後、日菜はC室で由紀と話していた。
彼女は由紀に土下座して頼んだ。
「お願いです、由紀。あともう一回だけ、転送機に乗せて下さい!!」
由紀は雑誌をメガホンのように丸め、日菜の頭に向けて喋った。
「もしもーし。君は監禁されてるんですよー。わかってますかぁー!?」
日菜はC室の床に額を擦り付け、由紀に頼み続けた。
彼女の手元には、コハクが何とか手に入れた二人分のワクチンと治療薬があった。
「アメリカに行く前のコバに会いたいの。お願い!!」
「無意味だ!」
由紀はデスクの椅子から立ち上がり、苛々と話した。
「日菜は、死んだ人間を生き返らせようってのか? 過去に遡って? 俺達は何度も、仲間を失ってきた。その度に、何とか助けようと過去へ行ったけど、でも、そんなことは無意味だ。そいつが後悔して死ぬのは、そいつのせい。助けたところで、そいつはまた別のことを嘆きながら死ぬ。後悔しないように生きるしかない。何の病気で死ぬか、突然死ぬか、そんなことはどうだっていいんだ。日菜がコバを救っても、日菜の自己満足にしかならねぇー。コバはやっぱり、いつかどこかで後悔して死ぬだろう。何の為に行く必要がある!?」
日菜は彼が本物の由紀より、ずっと激しい人だと思った。
由紀の言うことはもっともだ。
だが、日菜の脳裏から、小林教授の最後の涙が焼き付いて離れなかった。
「なぁ、日菜。コウの愛犬がスギノって名前なのを知ってるか? 杉野はコウの空軍時代の戦友で、被曝して死んだ。コウは杉野を助けようとして、過去を遡って、自分も被曝したけど、杉野のことを救えなかった。コウの体調が今でも悪いのは、その時のせい。死にゆく人は、遺す人に無茶なんか望んでねぇと思う。おまえは一体、何がしたいんだ!? 誰が喜ぶと思ってんだ!?」
由紀が喉も裂けんばかりに叫ぶ。
日菜は床に座り込んだまま、彼を見上げていた。
日菜は由紀に哀願した。
「工房が襲撃を受けた時点で、ケッズさんとイリエさんにワクチンを注射して、コバに治療薬を飲ませてもダメ? コバに試作01を売らないでって、頼んでもダメ?」
日菜の眸が涙で潤む。
ガラスが光を受けるように、きらきらと輝く。
「全然わかってねぇな? 日菜が優しいのは知ってるよ。でも、遅かれ、早かれ、みんな死ぬ。転送機の奇跡が、強欲で醜悪な人間達を狂わせて、この世界の秩序が崩壊するんだ。世界の歴史が、そこでリセットされる。戦争に勝ち残った者によって、新たな歴史が捏造されるわけだ。…ケッズとイリエは、俺達に深く関わり過ぎた。気の毒だけど、抹殺されると思う。どのみち、もう助けられない。いいか、日菜。試作01は日本にある方が危険なんだ。日本が世界中から攻撃されたら、困るだろ?」
由紀は日菜にわからせようと、懸命に説明した。
日菜は理屈じゃなくて、ただ仲間を助けたいだけだ。
「由紀、ケッズさんとイリエさんを助けに行こうよ。あの二人は、私達がトキオ捜しで困ってる時に、危険を承知で手伝ってくれたよ。ねぇ、由紀なら出来るんでしょう?」
日菜が由紀を見詰めた。
一度は銃を突き付け合った。
恋人になりかけた夜から一転し、監禁する者とされる者になった。
しかし、由紀が素顔を見せ始め、日菜は殺されそうになった相手に心を開こうとしている。
何かが変わりつつある。
日菜は幼馴染の由紀じゃない彼に、必死で訴えかけているのだった。
彼は頭を振り、椅子を蹴った。
「こんな大馬鹿、見たことない。俺やコウがやってることがわかってて、よく俺に頼めるな!?」
彼は呆れ、怒り、また呆れ果てた。
「わかったよ。荒れ狂う大波が押し寄せて、ドミノのように連鎖的に歴史を変えていく瞬間を、その眼で見ればいい。最早誰にも止められないって、実感できるようにしてやる。来い!!」
彼が差し出した、細い手。
日菜が右手を伸ばし、由紀の手を掴んだ。
二人は転送室へ向かって、走り出した。