祝!森脱出!!
今日はこの世界に転移してきて初めて人が営む街に来ることが出来た記念すべき日だ。この街がどれぐらいの規模なのかは分からないが、綺麗な街並みで人も多く活気に満ち溢れている。この場所の第一印象は良い感じだ。
取り敢えず、あの商人を盗賊達から助けた後に何があったのかというと色々な事があった。
まず、あの場所から街まで馬車で運んでもらう事が出来た。当然の事だが俺は身分証も通貨も持っていないのでどうしようかと内心はドキドキしていたが、助けた商人の知り合いだという事で検問を潜りねける事が出来た。
身分証や通貨も含めて持ち物が何もないのは森の中で落としたからという事にしておいた。身分証についはギルドカードを身分証に出来るらしいので冒険者ギルドで発行して貰う予定だ。
そのまま街に着いた俺たちは警備隊の詰め所まで盗賊達を引き渡しに行った。諸々の説明は助けた商人のアラインさんがやってくれたのでありがたかった。
そんでもってあの盗賊達は武闘派として少し有名な奴らだったらしく懸賞金を貰うことが出来た。まぁ、とても頭脳派には見えなかったが。
さらにアラインさんからは命の恩人だと感謝され礼を言われただけではなく、商人として何か私に力になれる事はないかい?と聞かれた。
なので俺は素直に宿泊施設を探している事を伝えたら最高級のホテルを1ヶ月分借りてくれた。どことなくそんな雰囲気があったが、彼はこの街では顔が利く有名な商人だったらしい。
そんな有名な商人に恩が売れたのはラッキーだった。
森の方からこの街に来るための移動時間や検問での待ち時間、警備隊の詰め所での盗賊引き渡しなどでだいぶ時間を使っため、もうすっかりと日も落ちて良い頃合いの時間になっていた。
なので今日のところはお高い宿の豪華な食事と温かいお風呂で英気を養うことにした。
異世界転移した初日に人がいる活気のある良さげな街に到着する事が出来て、なおかつ顔の利く商人に恩を売る事が出来た。
結果として美味しい食事とお風呂で癒された後に、凄くフカフカの布団に寝心地の良いベッドで寝ることが出来て何だかんだ最高の1日だった。
いや〜、あそこで盗賊達を捕まえておく事が出来て良かった。少なくとも後1ヶ月はこの場所に泊まれるとか最高だ。今日は凄い疲れたから寝て、明日は朝から冒険者ギルドにでも行こうかな。