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出会い



 冒険者ギルドから受けた盗賊団を退治する依頼を達成した次の日の午前。

 もう数時間もすればお昼になろうかと言う時間に俺の目は覚めた。




「はぁ〜」




 昨日は盗賊を退治すると言う依頼を受けて、それをきっちりこなしたので今日は冒険者ギルドには行かない。

 今のところお金には困ってないし、前日にしっかりと仕事をこなしているので今日の俺とアリシアは完全にオフだ。




 ちなみにアリシアは可愛らしくすぅーと寝息を立てながら夢の世界に旅立っている。

 この幸せそうに口元をむにゃむにゃしながら寝ている光景を見れるだけで幸福だしずっと見ていられる。

 アリシアが無防備に寝顔を見せてくれるのも信頼の証と考えればなおのこと嬉しい。
















・・・




 アリシアのお陰で朝から幸せな気分になることが出来た俺は街をプラプラして今日1日を過ごすことにした。

 まずは遅めの朝食にありつこうと街の中を散策する。

 朝からガッツリとした丼もの何かを食べても良いし、あっさりとした物やパンなんかも捨てがたい。




 そうやって気の向くままに歩いていると美味しそうなソフトクリームの店を発見した。

 まだ朝食を食べてすらいないが、敢えてソフトクリームから先に食すのも良いんじゃないだろうか。

 何より朝ごはんを食べる前にアイスを食べるというのも少しだけ背徳感があっていい。日本で高校生だった頃は朝ごはんを最初に食べるのが普通だったからね。

 深夜に食べるカップラーメンやスナック菓子とはまた違った背徳感がある。




「すいません」




 取り敢えずお腹も空いてきたのでソフトクリームを食べる事にする。




「はい!いらっしゃいませ!」




 声が大きくて元気が良く明るい女性の店員だった。商品を買うためのやり取りをするだけだが少し嬉しい。

 買い物をする時に店員の子が美人だったり可愛い子だった場合についテンションが上がっちゃう事はないだろうか?

 俺は良くあったし、そういう日はラッキーと思っていた。




 ここだけの話しだが、別にそこまで美少女とかじゃ無くてもある程度のレベルの女の子に接客されるのは嬉しかった。




 うん?誰が童貞じゃい!!言ったやつ今すぐ出てこい!




 この前の依頼で盗賊を葬った氷魔法を特別に食らわしてあげよう!




「ソフトクリームを1つ下さい」




「大銅貨2枚になります!」




「ありがとうございました!」




 こちらこそありがとうございました!ナイススマイル!




 さっそく先ほど買ったソフトクリームを堪能していく。

 雪のように真っ白でアイスクリームの部分が山盛りになっている。シンプルなバニラ味で王道的なソフトクリームが空腹を刺激する。




 我慢できずにソフトクリームの山頂をパクリと一口。




 うん!美味しい!




 ちょうどいい冷たさの濃厚なアイスクリームが口の中でとろけていく。

 それでいて極端に甘すぎずに後味が良く、コーンの部分とアイスクリームのバランスも最高だ。




 こんな感じでソフトクリームに夢中になっていたからだろう。

 俺は目の前から出てくる刺客の存在に気付くのが遅れてしまった。




「あっ…」




「……」




 ちょうど曲がり角から出てきた少女とぶつかってしまった。

 そして、少女が食べていたっぽいクレープのような物が地面にポトリ落ちていた。




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