盗賊退治1
俺とアリシアはギルドからの依頼で盗賊退治を行いに来ている。最近この街で増えている女性や子供の誘拐事件と関係が有ると見られている盗賊団だ。
何でも元Cランク冒険者がリーダーをやっているらしい。そんなこともあり、Bランク冒険者である俺に指名依頼が来た。
ちなみに盗賊達が根城にしている場所も人質が囚われてる場所もある程度は既に把握している。
何でこんなに盗賊団の情報が多いかと言えば捕まえた盗賊からギルドの職員が聞き出してくれたからだ。
そもそもの始まりは俺とアリシアが討伐クエストを達成した帰りに起こった。
森の中から1人の少女が必死な表情をして現れた。その子はこちらに気付くと駆け寄って来てアリシアの後ろに隠れた。
そして、その後すぐに後ろから5人の男達が現れた。様子を見るにこの少女を追いかけて来たのだろう。
「おい、見つけたぞ!」
「クッソ!ガキが!手間かけさせやがって!」
そんな盗賊っぽい奴等は一緒にいた俺とアリシアの存在にも気付いたよだ。
「あ、何か増えてやがる!」
「マジじゃん!」
「おい!スッゲー上玉だせ!」
「ヤッベ!スッゲームラムラしてきた!」
「いや、早いわ!」
中々に元気な奴らだ。まぁ、コイツらがアリシアと仲良く機会なんて無いが。
「もしかして、おじさん達って盗賊だったりするの?」
「そうだぜ!」
「ビビったか!」
しっかり自分達が盗賊だってアピールしてくるのね。ここら辺には他に人も居ないし、俺を始末すれば知られても問題ないって事だろう。
だいぶ舐められてるな。まぁ、自分達の方が人数も多いし有利だと思ってるんだろう。
「テメェはとっととガキと女を俺たちに差し出しな!」
「アリシア、一応その子がこっちを見ないように後ろをむかせた後、手で耳を塞いで上げて」
「分かったわ」
「まぁ、女を差し出してもどのみち殺すんだけどな!!」
「アイスランス」
「何!」
氷魔法による攻撃を食らった盗賊達は倒れ込んだ。5人中2人は殺さずに一応捕らえて置いた。
その後、捕まえた2人の四肢を折って動けなくした後に、口を自由にしていると五月蝿ので喋らないように氷で口を封じた。
その後は詰所で保護した少女と盗賊を引き渡した。
それから2日後に今回の依頼が舞い込んで来たのだ。




