表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/45

vsおっさん&手下達



 冒険者ギルドで受けた依頼を達成した俺とアリシアの前に現れた何時ぞやのおっさん。



「ここでテメェをぶっ殺して奪われた金を取り返してやる!お前のせいであの後は散々だったんだ!」



 奪われたって自分から決闘を仕掛けてきたんじゃん。そして金が無くなったのはあんたが弱いからだろうに。



「お前が雑魚のくせに身の程を知らなかっただけだろ。まぁ、あんたにそんな知性はないか」



「いい加減にしろよテメェ!!やれお前ら!コイツをぶっ殺してこの前の借りを返すんだ!!そうすれば金も極上の女も手に入るぞ!!」



 そう言うと奴の手下5人ほどがこちらに剣を持って突っ込んでくる。おっさん自体はまだ様子見をするようだ。



「じゃあ、相手が物足りないけど新技のお披露目だ!アイスランス!!」



 俺の周りには槍の形をした氷が何本も浮かぶ。そして、氷で作られた槍が手下に向かって勢いよく向かって行く。




 おっさんの手下5人はこの攻撃を避ける事が出来ずに心臓を貫かれて絶命する。



「な!馬鹿な!氷魔法だと!!」



「おい、これで終わりか?」



「チッ!お前達やれ!」



 おっさんが言うと弓を持っている手下達が攻撃を放つ。



「アイスシールド!からのアイスランス!!」



 俺は飛んでくる矢を氷の壁で防ぎながらアイスランスで反撃をする。おっさんは何とか避ける事が出来たが手下達は避ける事が出来ずに攻撃を食らった。




 頭や心臓辺りを貫かれて死んだ奴や致命傷を負って倒れこむ奴。まぁ、とにかくこれで戦闘が継続可能なのはおっさんだけになった。




 流石にヤバいと感じたのか無意識の内にどんどんと足が後退して行っている。そもそも最初から普通に考えれば、あのコテンパンにやられた決闘の後に勝てるだなんて思わないけどな。人質を取ってるとかなら分かるけど。




 そもそも俺とアリシアはオークキングを倒してるんだからおっさんには勝ち目が無いだろ。




 その情報すら知らないなら冒険者として失格だろう。まぁ、この場所では王様のように過ごしていたらしいから、今まで情報なんて必要無なくて、腕力だけで何とかなっていたのかも知れないけど。




 実際にあの決闘の後に奴の被害者らしか人達から感謝されたし。



「ほら、手下は全員やられたわけだけど。どうする?あまりにも憐れでかわいそうだから今なら見逃してあげようか?」



 これを聞いて逃げ越しだったおっさんが武器を構える。逃げるという行為はプライドが許さないようだ。




 まぁ、素直に逃げても後ろを向いた瞬間に魔法で攻撃するけど。流石にここまで来て逃すわけがない。



「クソが!!俺様を舐めるんじゃねぇ!!」



 そう言ったおっさんは両手で斧を持って真っすぐに振り下ろしてくる。俺は横に移動して攻撃を交わした後に蹴りを入れる。




 おっさんは先の決闘から避けられる事を予想してたのか斧を顔の前に突き出しガードする。しかし、俺の蹴りは斧を壊してそのままの勢いでおっさんの顔を蹴り飛ばす。




 そのまま吹き飛んだおっさんに意識はあるようだが、もう動く事は出来ないようだ。



「クソが……」



「じゃあな、おっさん」



 そして俺はおっさんとまだ微かに息をしている手下達に魔法でとどめを刺した。



「お疲れ様」



 戦いが終わった俺をアリシアが労ってくれる。




 普通に嬉しい。




 しかし、人を殺すのは初めてだったが特に何も感じなかったな。もちろん俺は地球で殺人なんてした事は無いが異世界に来たことで何か価値観が変わったのか、それとも俺は経験が無いだけで人を殺す事に対する躊躇いが元から無かったのか。




 まぁ、正直言ってどうでもいい。それに、これからこの世界で生きていくには避けては通れない道だろう。冒険者として生活をしていくのなら。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ