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寝顔

 

 昨日はホテルに帰ってから夜ご飯を食べる時以外は外に出ずにのんびりとしていた。アリシアなんかお風呂に2回入ってリラックスしていた。





 そして、目が覚めたら隣にはアリシアの可愛らしい寝顔がある。うん、素晴らしい。




 別に何かいかがわしい事があった訳では無い。あった方が嬉しかったのは事実だが。シンプルにベッドが1つしか無かったので、俺はソファで寝るからベッドを使ってくれと言ったのだが。彼女はそれは申し訳ないから自分がソファで寝ると。




 結局は紆余曲折ありながらも大きいベッドなので一緒に寝ることに。お互いに危険と隣り合わせの冒険者として活動して行く上で疲労はなるべく残さない方が良いからね。ましてや俺達は新人な訳だし。そんなような事を言ってアリシアを説得した結果、一緒のベッドで寝るというご褒美を得ることが出来た。別にこうなる事を狙ってた訳じゃ無いんだからね!




「う〜!」



 どうやら彼女も目が覚めてきたようだ。



「おはよう、アリシア」


「うーん?おはよう〜」



 どうやらまだ寝ぼけているようで顔も言葉遣いも可愛いらしい。



「あれ?……何であなたが私と同じベッドで寝てるの!!」



「昨日のこと覚えてないの?」



「確か……思い出したわ」



 目をつぶって考えていたアリシアだが思い出したらしい。



「そしたら今日はアリシアの冒険者登録をして、何か良い感じのクエストを受けよう」



「分かったわ」



「クエスト達成で手に入るお金は半分ずつで良い?」



「えぇ、問題ないわ」



「そしたら、俺は今からシャワーを浴びてから朝食を取りに行こうと思うんだけど」



「私もシャワーを浴びて良い?」



「良いよ。というか許可とかいらないから好きに何回でも入って良いよ」



「ありがとうユウヤ!」



 いつもより表情が柔らかい気がする。やっぱり女の子はお風呂が好きだよね。



「それじゃあ、お互いにシャワーを浴びたら朝食を食べに行こう」



「えぇ、それで大丈夫よ」






 シャワーを浴びた俺達はホテルのビュッフェを食べに来ている。俺はベーコンやスクランブルエッグ、アリシアはサラダやスープ何かを飲んでいる。




 朝食を済ませたら冒険者ギルドに向かう。アリシアはギルドで登録をして、その間に俺は昨日受けたクエストの報告とレッドウルフとオークの素材の買い取って貰おうと思う。



「アリシアって冒険者ギルドに行くのは初めて?」



「えぇ、そうね」



 まぁ、貴族のお嬢様だし外に出る機会も少なそうだ。ましてや、何となく荒くれ者の多いイメージのある冒険者ギルドなんかにはいかないだろう。




「冒険者ギルドってどんなイメージがある?」



「そうね、モンスターを討伐して金銭を稼いでいるというイメージぐらいかしら。まぁ、全員では無いだろうけど野蛮な人がいるイメージもあるわね」




 そんな事を話している内に冒険者ギルドに到着した。

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