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プロマネさんのいるBAR  作者: かう
6/8

006、ラムハイボールその1

ここは駅から徒歩5分ほど離れた場所にある『BAR Q』大通りから離れているため比較的静かで、人通りも多くはない。看板も名前だけ。BARであること以外何も情報はない。それでも何かに引き寄せられるように、ふらふらっと人が訪れる不思議な空間がそこにはある。

今日は常連の麻里子さんと出張で福岡を訪れたサラリーマンがお店に来ていた。

「ジジさん甘めのラムください。」

「麻里子さんが好きなはちみつのラム入ったからそれでいい?」

「入ったんだ。うん、それで」

「マスター、私にもラムいただけますか?」

「はい、どんな味がお好みですか?」

「ラムってあまり飲んだことがないんですけど、何かオススメありますか?」

「そうですね。普段ウイスキーとかは飲まれますか?」

「たまにハイボールとか水割りを飲むくらいです。」

「じゃあラムハイボールにしましょうか。」

「ラムでハイボールですか?」

「ウイスキーで作るのが有名ですけど、アルコールじゃないもので割って作るものをハイボールと呼んだりもするんですよ。焼酎ハイボールで、チューハイとか」

「へ~チューハイって焼酎ハイボールだったんですね。」

「ウォッカだったりもしますけどね」

話ながらもジジさんはてきぱきと準備を進めている。麻里子さんには小さめのグラスに甘いラムをストレートで。サラリーマンさんにはラムの炭酸割りを。

「お待たせしました。ラムハイボールです。これはストレートで飲んでも割って飲んでも美味しいラムなのでオススメです。」

「ロン・・・」

「ラムって意味です。英語だとRUM、スペイン語だとRON、フランス語だとRHUMになります。」

「そうだったんだ。私の好きなやつもRON・・・だからスペイン語ってことね。」

「そうですね。」

「へぇ~」

ゆっくり飲みながら誰かの話を聞けるのもBARの楽しみのひとつ。ジジさんさんがお酒の話をしたり、そのときいるお客さん同士が接点を見つけて盛り上がったり。その日限りの会話を楽しむ。

カランッ。また1人誰か来たようだ。

「こんばんはプロマネさん、奥どうぞ。」

「こんばんは。まだ外は寒いね。」

「あっプロマネさんこんばんはー。私来たときプロマネさんいないから珍しいこともあるなーって思ってたんですよ。」

「いやいや麻里子さん。僕だってたまには家にいたりするんですよ。」

入ってきたのはプロマネさんだった。いつものカウンターの奥の席に座る。

「ジジさん、最初何かソーダ割りでちょうだい。」

「かしこまりました。今日は皆さんラム飲まれてるのでプロマネさんもラムにしますか?」

「そうなの?じゃあソーダ割りに合うやつ」

「かしこまりました。」

プロマネさんも来たことだし、そろそろいつもの流れかな?

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