003、ジントニックその2
「実は、最近新しいプロジェクトに配属されたんですけど、資料作りがすごく手間で・・・」
「なるほどねー。よくある話だよね。」
「明日までに作れ。とか無茶言われたり、そもそも作るつもりもないから材料がないとこから、でっち上げるみたいなことになってて」
「それは、完全に悪循環が出来ちゃってるね」
プロマネさんはジントニックを飲み干し、ジジさんに声をかけた。
「ジジさん、京都のジン使ったジントニックもらえる?」
「かしこまりました。」
「山内さん、例えばジントニックを飲んで、もう少し味がしっかりしてる方がいい。とか、アルコール強めがいい。って思ったとき、後から何かを足したとする。美味しくなった。じゃあこれの何が問題だと思う?」
「えっ、美味しくなったのに問題なんですか?」
「重要視するのが、今なのか次なのか。って考えてみて。まーカクテルだと、あまりうまい例えにならないか。今美味しいと思っているジントニックと同じものを作る。って考えてみて」
何が言いたいのかよくわからない山内さんは、もう一度プロマネさんが言ったことを思い出してみるのであった。
・飲みかけのジントニックに何かを足す
・同じものを作る
「うーん、次に作るときに後から足したものを増やせばいいだけ・・・あっそうか」
山内さんはプロマネさんが言いたかったことがわかったのかな?