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トリが去りてイヌが走る

作者: Irene

暗い、暗い夜の中、

羽あるものが立たずんでいる。

さてはて炎を纏いし彼のお方は、

いったい誰ぞ待ってるのだろうか・・?


この一年供もなく、

只々空を無言で舞った。

さりとてその瞳に移ってたのは、

罪かそれとも暖かな日常か・・?


彼のお方は見ていた、

罪が侵される瞬間を。

だけども行動することなく、

悲しげに目を伏せ飛び続けた。


そして彼のお方は見ていた、

不変なる日常を。

だからこそ行動することもなく、

誇らしげに胸を張り飛び続けた。


この一年を振り返る、

そんな彼の方のもとに寄り添うナニカ。

だけども騒ぐことなく、

ただ静かに迎えた。


暗い、暗い夜の中

長き尾を揺らすものが現れた。

さてはて、愛情深き彼のお方は、

これから何を見届けるだろ・・?


声無く交わされる、

彼の方々のあいさつ。

日が初めて顔を出すときまで、

それが許された逢瀬の時間。


光がこぼれた朝もやの中、

羽のお方がゆらりと消える。

長き勤めを終えた今、

尊きお方の元へと帰る。


輝き始める太陽を見据え、

長き尾のお方が走り出す。

これから始まる勤めの時間、

いったい何をその(まなこ)に移すのだろうか・・?


遠くに移る影、

それを見送る姿なきお方。

さて、このお方も帰らねばならぬ、

なぜなら羽のお方の報告を聞かねばならぬから。


お帰り、無事の帰還がうれしい、と、

羽あるものにその方はささやく。

行ってらっしゃい気を付けて、

長き尾のものにその方は呟いた。


また、年の瀬に逢おうぞ………






こうだったらいいな~と思いながら書きました~


皆様新年あけましておめでとうございます!


そして感想もよろしくお願いします(ぺこり)←

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― 新着の感想 ―
[良い点] 「彼の」「逢瀬」など言葉選びが渋く、正月らしい味を出していると感じました。魅力的でした。 全体から溢れ出す詩的な雰囲気も好みです。 [一言] 明けましておめでとうございます。
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