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運命は2回巡る

「ふわわわわわ~~~~ッ!!」


キラキラと目を輝かせながらゆりすは、期間限定のスイーツ店に来ていた


「悠!悠!ここのスイーツ!」


「わかったから引っ張るなよ」


笑いながらゆりすに服の裾を引っ張られている悠。しかし、このスイーツ店には9割以上が女性客だ


そんな中、ユリスクリムシェンと一緒だからなのかはわからないが、けろっとしている悠は、まさに勇者であろう


まぁ、本人の心情的には「甘いのが好きって子供だよな」とか失礼なことを考えてたり、「ゆりすの性別ってどっちだろ?」とか考えてたりするが、それを知るのは本人のみ


「はやく食べたいなぁー。期間限定!巨大苺タルトのスペシャルベリー」


「お前は苺好きだもんな」


「ちがーうッ!!苺タルトが好きなの!」


今回のお目当て、期間限定!巨大苺タルトのスペシャルベリーをはやく食べたそうにしているゆりすだが、たぶん、いくつかこの店で食べるんだろうなと予想していた悠


後にそんな彼らを巻き込む事件が起きるまで後少し


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「彼らがそうなのか?」


「はい。恐らく何らかの怪奇的事件の被害者又は加害者だと思います」


広野江陽炎が呼んだ三人。亜矢椿百合、美咲莉緒、瀧月悠斗


「どっからどうみても、犯罪者じゃねぇーのか?ショタコンいや、ロリコンか?」


「瀧月くん、一応従兄らしいけど」


「それがどうおかしいのですか?」


「それが、この二人を駅の公衆トイレで発見したのですが」


そして、ことの成り行きを話、彼らの目が陰陽師の眼に変わった


「血と襲われたに反応」


「明らかに何かあった感だよな」


「出てきた後の、彼らに変化は?」


「何も・・・・」


「だとすると、どちらかが妖怪だな」


そう言って、四人は同じく店に入ろうとして、二人が足を止めた。広野江と瀧月だ


女子がほとんどのスイーツ店に入るなど、抵抗があった。ましてや、彼らはカップルでもなければ、ここに入る勇気ある猛者ではない


それに気づいた亜矢椿と美咲は、二人だけで見てこようかと聞いてきたので、二人は感謝を述べて店には入らなかった


「・・・・なぁ陽炎」


「なに瀧月くん」


「こんな、明らかに女子が入るような店に入るやつって、男ではほぼ無理だよな」


「だよね・・・・」


そんな話をしていたのはまた別の話・・・・



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ぴくっ


ユリスクリムシェンが何かを感じとり、後ろを振り返る。亜矢椿と美咲は、怪しまれないように普通にしていたが、内心はバレないかハラハラしていた


「ゆりす?どうしたんだ?」


そんなユリスクリムシェンに気がつき、悠が話しかけるも、ユリスクリムシェンは深刻そうな顔をしながら悠の服を引っ張る


「ゆりす?」


「しっ、誰かつけてるみたい」


「えっ!?」


悠にとって、ユリスクリムシェンに『誰かにつけられている』と言われるということは、不審者を思い浮かべた


「ど、どうするんだゆりす?」


「何かしようものなら、叩き殺す」


「だから!過激発言禁止!実行禁止だからな!」


「・・・・・・・・」


「ゆりす?」


今までなら、その後でさらにいろんなことを言っているゆりすが、今回は何も言ってこない。それどころか、難しい顔をしている


「悠」


ゆりすが、何時にも増して真剣な声で悠を呼ぶ


「ごめん。今回はそうも言ってられない可能性が高い」


「え・・・・・・・・」


一方の亜矢椿と美咲は


「どうしたんでしょ?」


「莉緒。あの二人のどちらかが一般人だ。気をつけて助けるぞ」


「はい!」


ぼそぼそと何かを喋っている二人を観察しながら店へと入っていく。その様子を陽炎と瀧月は見守っている


「もし、相手が吸血鬼だとしたら。今回の店はいい狩り場だろうな」


「瀧月君。吸血鬼って、日光に弱いんじゃ・・・・」


「いや、吸血鬼の中でも位の高い・・・・確か "始祖" と呼ばれている奴等は、昼夜問わずに動けるらしい」


「ってことは!!」


「あぁ!奴等のどちらかが吸血鬼だ!」


「はやく倒さないと!」


「って、それよりあの妖怪は?」


あの妖怪とは、陽炎が無理矢理強制的に祖父から頂いた式【阿比王】のことだ


しかし、性格は自由気ままな猫のようで、好戦的な存在だ。陽炎はそんな阿比王の主(仮)である為、妖怪や同じ陰陽師生に喧嘩を吹っ掛けられている日常だ


今回はたまたま吸血鬼(だと思う)を見つけられたが良かったものの、次はどうかわからないので


「とりあえず、1発殴る」


「瀧月君。殴れるなら僕も殴ってるよ」


迷惑料に1発殴ることを瀧月は決めた





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