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24時間目 集まり 後編

次に俺が向かったのは・・・うわっ!ここは手強いな。


麻奈美、花月ちゃん、近衛さん、そして白鳥さんのところだ。

ここは手強いですよ。


麻奈美と花月ちゃんはいいけど、近衛さんと白鳥さんは手強いなぁ。


「拓海君、言葉には気をつけようね」


うわっ!読まれた!


「あ、拓海君」

「拓海さん、楽しんでますか?」


さっきからそればっかり。


「うん!」

「月森君、あなたは相対性理論についてどう思うっ!?」


知るかっ!!


「拓海君、ほら、バナナの皮がこんなところに」


やるかっ!!


「拓海さん、私が氷を」


出すなっ!!


あー、疲れたぁ。


「拓海君、ほらこんな所にインターホンが。」

「ふーん。で、何しろと?」

「ダッシュ!」


しねーよっ!!


まったく、二人はともかく花月や麻奈美まで俺を・・・。

あ、目が・・・。


「拓海?」


ん?慰めてくれるのか?


「小雪の魔法って・・・。」


だから、色々ってなんだよっ!?


あー、久しぶりだなぁ。

あ、涙が・・・。


〜〜〜〜〜


さて、俺は四人と小雪をそのままにして、カウンター席に座った。

もう理事長はいなかった。

理事長は太田先生達と麻雀をしていた。


「拓海君?楽しんでますか?」

「ええ。それよりあなたは行かなくていいんですか?」

「ええ。こうして皆さんの笑顔を見るのが、、喫茶店のマスターですから」

うわぁ、何かカッコいいこと言ってるよ。


「そ、そうですか。」

「それで、あなたはいつ行かれるんですか?」

「明日には出発します」

「そうですか。それで、皆さんには?」

「知らせません。知らせればついて来たいって言うのは目に見えてますからね」

「ですよね」

「何言ってるんですか?あなたの娘も入ってるんですよ?」

「おっと、そうでしたね」

「まったく、呑気ですねぇ」


俺は頬杖を突きながら言った。


「いえいえ、あなたほどじゃないですよ」

「にしし、確かに。・・・娘に父って呼ばれないのってどんな気分ですか?」

「・・・寂しい、です」

「そっか。頑張りなよ、親父さん」

「ははは、あなたにそう呼んでいただけると嬉しいですね」

「そりゃ、光栄ですよ」

「・・・必ず、帰って来て下さいね」

「ええ。俺は俺だけの物じゃないんですよね」

「おや?カッコいいこと言いますね」

「そうですか?でも、それを教えてくれたのは・・・あそこにいる俺のバカで大切なかけがえのない仲間達なんですよね」

「そうですか。それじゃ必ず帰って来なくちゃいけないんですね」

「ええ、必ず」


〜〜〜〜〜


その夜は賑やかだった。

みんなが笑い、みんなといるこの時間こそが俺の幸せな時間だ。

多分今日のことは忘れないだろう。


「さて、そろそろ生徒はお開きにしましょうか!」


千鶴はそう言って、みんなを帰そうとした。


「そうだな」

「それじゃ、また明日」


みんなはそう言って家に帰って行った。


「あれ?拓海と小雪ちゃんが寝てるね?」

「あ、本当だ。起こすとしましょうか」


そんな恵魅を理事長が止めた。


「まあまあ、恐らく疲れてるんでしょう。ゆっくり寝かせてあげましょう。和彦?」

「はい?」

「みんなを頼んだぞ」

「はい!」


和彦を先頭にみんなは店を出て行った。

そして今、ここには橘さんと理事長と俺、そして眠っている小雪がいた。


「いいですか?」

「ええ。もういいですよ」


俺は頭を上げた。


「ふぅ、首が変に痛いですよ」

「あらら、寝違えましたか?」

「さあ?どうでしょう?」


俺は左右に首を曲げた。その度にゴキッという音がした。


「さて、そろそろ話しましょうか」

「ええ。楽しいのはここまでですね」

「そぉですね」



さて、二人はどんな話をしてくれるのかな?

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