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プロローグ
学校……やめたいなぁ。
俺は入学初日の今日から、そんな言葉が頭から離れない。
別にイジメ等の嫌がらせを受けているわけではない。
しかし、クラスの人達の視線が俺に向けられているのだ。
その視線は疑問と反発の意味が入った目の視線だった。
別にみんなが悪いわけでない。むしろ、悪いのは俺の方なのかもしれない。
俺はその視線と目が合う度に、その視線から目を反らした。
ああ、神様……俺はここまでのことは望んでませんよ?
はぁ。それにしても、俺はなんでここにいるんだろうか?
知っている人がいたら教えてほしい。
俺はたった5時間前のことを、まるで100年も昔を思い出すように、静かに思い描いた。
まだ平和だった……5時間前のことを……。