~新居・始まり~
「そっちの段ボールの中身なんだっけ~?」
「双葉の洋服じゃない?っていうかなんで書いておかないのさ」
新しい部屋の中は段ボールだらけ
引っ越し先は結局2LDKに決まった
ドタバタではあったけれど、実際に荷物が全部搬入された後
(同棲が始まるんだなぁ)
実感がまだわかない
心が追い付いていない状態なんだけど
「ねぇー、こっちの荷物も開けよー」
荷物を開けたくてうずうずしているようです
まぁ、僕も早く片付けて新しい生活への実感は欲しいけど
「こっちの段ボールはゲーム機だったんだけどリビングに出す~?」
僕よりも楽しんでくれている君がいることが嬉しい
「ねぇ、今日中に終わらせたいんだけど手伝ってよぉ!」
「ごめん、すぐ行く」
山積みになった段ボール達をどんどん片付けていった
ちょうど夕方の鐘が鳴るころに、やっと一区切りがついた所で
「うーん、やっと一段落ってとこだね」
「今日はこれでいいかっ」
「部屋っぽい感じには整ったね」
「これから生活していく中で、必要な物を増やしていこう」
山積みになっていた段ボール達はある程度片付きリビングもだいぶ広くなった
「頑張ったら、お腹すいてきた~」
「たしかに」
昼から作業をして夢中になっていたが、朝ごはんも食べずに
せっせと作業していた事を忘れていた
「今日は力仕事をこなしたからお肉の気分~」
「頑張ったから特別に焼肉にしよっか」
「なんか僕も焼肉食べたい!」
初めての同棲生活のスタートに、テンションが上がって
いつもの僕らしくないな・・・
「なんかいつもと違うんだけどぉ(笑)」
簡単に見抜かれてしまうほどに浮かれていたんだ