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ドミナントフレンズ  作者: 霞 芯
93/119

93話 拝啓

宮森 丈は仕事を休みにして家にいた。

それは、やはりここへきて、作詞に陰りが見え始めた。

スポーツ、ミステリーとあっという間に詞が書けた題材だったが、今回の〝食べ物〟には苦労していた。

曲の候補がいくつかあったが、イメージが統一出来なかったのである。

家で、ただギターを弾いていた。

そんなとき、家のチャイムが鳴る。

「宮森さん〜宅配便です!」

丈は、はて?と検討のつかない荷物である。

天涯孤独な身の上、親戚から、荷物などくるはずがないのである。

ドアを開け受け取る、荷物は薄かった。

差し出し人の名前に見覚えない。

丈は首を傾げながら、部屋へ戻り開封してみる。

中には、一通の手紙とレコード、ビートルズの

アビーロードが入っていた。

早速手紙を読む。


拝啓


あなたのファンになりました。

私は、ある市役所で働く公務員です。

若い頃、貴方のような自由なロッカーになるのが

夢でした。

私は、安定と家庭を選びました。

後悔はありません。

ただ 夢を見ます

ステージの上にいるのに、弾く曲を練習してなかった、と言う夢です。

貴方が羨ましい。

ますますのご活躍を祈念いたします。


               長岡慎一


と言う手紙と一緒にビートルズのアビーロードが入っていた。


丈は何度か読み返して、アビーロードを聞いた。


丈は創作のエネルギーが湧く。

〝林檎〟と言う、夢をとるか?林檎をとるか?

と言った内容の詞である。


誰だかわからないが、送り主に感謝した。


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