表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドミナントフレンズ  作者: 霞 芯
38/119

38話 余韻

中野サンプラザ 閉幕後 楽屋にて


〝バンド エクスポ〟ティーンエイジ部門は

〝ya ya〟と〝キャンディ〟の2バンドの痛み分け

と言う結果に終わった。

〝ya ya〟の美々のところには、何人かの〝業界〟関係者が押し寄せていた。

咲と玄のところにも、県大会の時に電話番号をくれた〝MCプロダクション〟の社長 上川英二(かみかわえいじ)が訪れ何やら話ていた。

レスポールを仕舞う風のところへ、菜々が来た。

菜々は、「引き分けだね」と美しい微笑みを投げかけた。

風は、「いや、僕の負けですよ菜々さんがベストギタリストじゃないですか ランディローズみたいで

凄かった」

菜々は、「私は、高校2年よ!風くんは、中学3年でしょ!すぐ抜かれちゃう!」と謙遜した。 

菜々は、これ私の電話番号と風の手にメモ用紙を

握らせた。

「じゃあ また」と菜々は、髪をかき上げた。

風も「じゃあ また」と言って握手した。

ライバルというには、あまりに、甘い危険な香りが帯びる関係であった。

側にいた良は、「いいのかよ 又ビンタだぞ」と

風に忠告した。

風は、「そんなんじゃないよ ライバルだよ 来年は〝ya ya〟に勝つ!」

そう言ってレスポールを背負った。


咲と玄が上川と話を済ませて皆んなのところへ戻ってきた。玄は、簡単に言うと練習生にならないか?との誘いだと伝え、後で相談しようと言った。


キャンディのメンバーが、ロビーに出ると

応援団がまだ残っていた。

それぞれ、祝福を受けた。

「やったな〜」「すげ〜よ」

ロビーは、笑顔につつまれた。

例にもれず、良に桜木美香が抱きついてくる。

美香は、「告白するならもっと〝ロッキー〟見たいにやって」と注文をつけたが涙ぐんでいた。 


キャンディのメンバーと桜木美香は、

鷺沼大介(さぎぬまだいすけ)サギの父が用意した車に乗り込み 近くで食事をする為に会場を出た。


風と咲は隣に座っていた。

2人の手は、固く握られていた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ