33話 反乱
審査員のギタリスト〝番長〟は小走りにステージへ駆け上がり持っていたマイクで
「皆んなコンチは!番長です」そう言うと
会場から歓声があがる。
「皆んな、おかしいと思わないか?」そう言って
客席にマイクを向けると、
客席から「そうだ!」「おかしい!」と大きな反応が起こる。
番長は続けて「キャンディが一番良かったよな⁈
ドラムソロ凄かったよな!聞いたよ弦切れたって
俺だって弦きるさ!だけどバンドの皆んながカバーしたよな!見事だよ!それ失格だなんておかしいよな!」
会場は、またもや賛成の大きな反応をする。
「これでキャンディが優勝じゃないなら、俺は審査員降りる!」
そう言って帰ろうとした!
それに追い討ちをかけたのがプロデューサーの 〝貴公子〟とよばれる西條哲哉であった。
審査員席からマイクで
「僕も帰ろうかな?こんなドラマ失格にするなんて
センスないよ」
そう言って席を立った。
あと2人席を立つ審査員がいた。
運営側は大慌てである。
会場は、『キャンディ!キャンディ!』
とコールが起きた。
キャンディのメンバーは夕暮れの津田沼駅のホームにいた。
千葉県大会の結果は、1時間の長い会議の結果
〝キャンディ〟の優勝と審査が覆った。
玄は、ベストドラマー賞を公言どうりとった。
咲も前回に続きベストボーカルをとった。
サギは、惜しくも敗退した〝ブレス〟の恵子さんからハグされ耳元で「縁があったらまた逢えるわ」そう囁かれたのを思い出していた。
咲はなにやら審査員の1人MCプロダクション社長
と言う人から電話番号を渡されていた。
玄は、「なんか腹減ったな?」と皆んなに話した
風は、「吉野家なんてどう?」
咲、良、サギは「賛成!」と皆で牛丼を食べにいくことにした。
キャンディは見事 県大会を突破した。