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ドミナントフレンズ  作者: 霞 芯
32/119

32話 ドラムソロ

玄は、ステージに上がりセッティングを始めた。

良も、サギもセッティングをし、良は自分のセッティングが終わると、風の分を始めた。

良が定位置に戻ると玄はリズムを刻みはじめた。

ドン パン ドド パン!

咲がマイクで、喋りだす!

「どうも!キャンディです!メンバー紹介します!

ベース 松浦良!」 

良は、最近覚えたチョッパーを披露した!

ウンペッ ウンペッ ウッペン

と弾き頭をさげた。

〝キャンディ〟の応援団から声援が上がる!

「最近ベースの良は、可愛い彼女ができて調子に乗ってます!」

そう言って会場の笑いを誘った。

スタッフがリハには無かったメンバー紹介に困惑し

ざわつき始めている。

咲はそんなスタッフを無視しメンバー紹介を続ける

「キーボード サギ〜!」

サギは、鍵盤を上へ下へグリッサンドしメロディを

弾く!

「サギには片思いの年上の女性がいます!」

また会場の笑いを誘った。

サギは、止めろっと手でジェスチャーしている。 

咲は、「ボーカル 私 咲!」そう言ってお辞儀した。

会場からは、「咲〜」と声援が上がる!

咲は、ステージの袖を確認するが、風はまだこない!

「ドラムス!山倉玄!」

玄は片手を高々と挙げドラムソロに入る。

スタッフがステージに出てなにやら、良と話している。

スタッフは、頷き(うなず)下がっていった。

玄は、ここぞとばかり、ありったけのテクニックを

披露する。

会場から驚きの声援が上がる!

まだ風は来ない。

玄のドラムソロがピークに達する。

風が来た!

上手の自分のポジションに着き、ケーブルを繋ぎ

音をだす!

咲が「ギター 横山風!」

風は、軽く手を挙げた。

玄に合図を送る。

玄「ワン、ツー、ワン、ツー、スリー、フォー、」

フレンズが始まる!

会場は、沸いた!総立ちになる。

風は、1500人が盛り上がるその光景を目に焼き付けた。

咲の歌はいっそうの(つや)を帯び会場を巻き込む!


演奏は無事終わった。


〝キャンディ〟のメンバーは、スタッフから事情を聞かれた。

ギターの弦が切れ急遽メンバー紹介をしたことを

説明したが、スタッフは納得がいかない様子だった。


楽屋に戻り、玄は「やっぱり、まずかったかな?」

そう言って頭を掻いている。

風は、「ごめん 俺の不注意で‥」

サギが「そんなことはない、皆んなよくやった。」

良が「調子狂うから、花!花!」

「ウメ‥」 

〝キャンディ〟は、ステージの出来と裏腹に落ち込んでいた。


審査発表


司会の人が「発表の前に大会の運営から皆さんに

報告があります!今回 〝キャンディ〟の皆さんは

素晴らしい演奏をし、審査結果もほぼ満票で優勝のところですが、演奏時間を大幅にオーバーした為、

失格とします!」

会場がどよめいた。

メンバーは落胆する。



「待ったー」

審査員の一人 100キロはある〝巨漢〟のプロギタリスト〝番長〟さんがマイクを持って審査員席から

ステージへ向かってきた。


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