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ドミナントフレンズ  作者: 霞 芯
31/119

31話 天を仰ぐ

習志野文化ホール 7月27日


バンド〝キャンディ〟の県大会の日


風、咲、良、サギ、玄は、電車で習志野文化ホールまで来た。

この日は、応援に50人程来る事になっている。

楽屋に入るとテーブルに〝キャンディ〟様と札が

付いている。

そのテーブルに5人はついた。

前日の土曜日のリハは、完璧だった。

玄がドラムに復帰し、良が定位置のベースにつく、

リズム隊が安定すると、これほど安心してプレイできるのかと、風も、サギも感じた。


テーブルで皆リラックスしていると、サギが背後から首を絞められた。振り返ると〝ブレス〟の恵子であった。

サギは、「けっ、けっ恵子さん!」と緊張した。

恵子はサギに、「今の気分は?」と聞いた。

サギは、「恵子さんに会えてアレストロメリアです」

恵子は、「なにそれ〜」と笑い「だからサギくん好きよ、リラックスさせてくれるもの!」

と抱きついた。

サギは、メロメロであった。

玄は、「恵子さんそれくらいにしてくださいよ

サギ プレイできなくなっちゃう」と笑っていた。

そこに、〝ブレス〟の安河がやってきた

「俺たちも気合い入ってるぞ!メンバーのうち二人はこの大会で結果がでなきゃ就職だ まあ〝解散〟が掛かってるからな!」と風の首を絞めるふりをした。

陽気な、安河達だったが大人になると、社会に適応するためのタイムリミットもあるようだ。


風達は、会場を見に客席に行ってみた。

1500人は入れるホールである!

良は、「こんな広いとこでやんの!」とビビっていた。

玄も、「俺もさすがにこれだけのホールは初めてだな」というが指をポキポキならし、やってやるという意気込みが、感じられる。

それもそうだ前回怪我により叩けず悔しい思いをしているからである。


サウンドチェックが始まった。

〝キャンディ〟のメンバーも慣れてきたようであった。

楽屋で衣装に着替え、本番を待つ。

咲の衣装は、赤のワンピースに変わっていた。


楽屋に、「〝キャンディ〟さん袖でスタンバイお願いします」と呼び出しがかかった。

メンバーいつもの掛け声をかけ 行くぞ!

と袖に向かう、


袖で前のバンドが終わる

さあ、ステージに上がるぞと言う時に

風が側に置いてあったケースの角に1弦を

引っかけ切ってしまった!


風は「ヤバイ 弦きった!」

『えー!』「ヤバイ!ヤバイ!」と玄以外の4人は

半ばパニックになっていた。

玄は、天を仰ぎ眉間に指を当てている。

風は、「このままいく!」とステージに上ろうとしたが、玄が制した。

玄は、「ダメだ ギターソロに影響がでるし、チューニングも狂っているだろう」

「キャンディさんお願いします!」と催促の声が

かかる。

玄は「予備の弦は持ってるな?風楽屋に走って弦はってこい!よく伸ばすんだぞ、それから咲!俺が

リズムを刻むからメンバー紹介だ!それぞれ、ソロをやるんだ!いくぞ!」と言ってステージへ上がった。上から「風 走れ!」と叫んだ!

咲、良、サギも後に続く!

風は、楽屋に走った!


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