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ドミナントフレンズ  作者: 霞 芯
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16話 ライブエイド

1985年 夏

去年の年末に咲が脱退して以降バンド      〝キャンディ〟は冬の時代を過ごしていた。

風 良 サギで土曜日に集まりはするものの

まるで太陽の無い世界で生きているかのようであった。

只、それぞれの練習はかかさなかった。

とくに、3人でハーモニーの練習を始めた。

ビートルズの〝ノーウェアマン〟などである。

風はメキメキとギターの実力をつけていた。

咲はと言うとすっかりもとの〝ツッパリ〟グループに戻っていた。

中学2年になったことも手伝い夜遊びが派手になっていて、学校に登校する日も減っていた。

風と、由美の交際は続いていたが、それという進展もなかった。

2人で出かけても、風は咲の事を考える時間があり、由美に「どうしたの?」と聞かれる事も増えた。

そんな、夏休み前、由美から、世紀の音楽の祭典

〝ライブエイド〟が行われる事を知らされた。

由美に「私の部屋で一緒に見ない?」と誘われた。

7月13日土曜日である事も手伝い、泊まりがけで

見る事になった。

クイーン、ポールマッカートニー、フィルコリンズ

U2など錚々たるメンバーである。

夕方、由美の家にお邪魔した。

由美の母親 有村尚美は温かく迎えいれて、夕食も作ってくれた。

由美の部屋は、〝デュランデュラン〟のポスターが

沢山貼ってあった。

由美の部屋に入るのは、初めてであった。

演奏が始まり2人は徹夜で見ようと約束した。

座って見ている風に、由美が寄り添う

風は、音楽もドキドキしたが、由美の身体が触れ動悸が高まった。

深夜1時くらいまでは、起きていたが、風はうとうと寝てしまった。


次に気づいた時、目を覚ますと、視界全部 由美の顔であった。


窓から朝日が差し込んでいて、風は暫くして

由美とキスをしていたんだという事に気づく。


由美は、「ごめん」そう言って後ろを向いてしまった。


由美は続けて「キスしちゃった なんかさ    いつ横山くんと別れるかわからないし‥でもね、

私のファーストキスは、横山くんとライブエイドの

朝にした この事実は神様だって変えられないの」


由美は泣いている。

風は由美のことが愛おしくなり、

由美の肩を抱き、正式にファーストキスをした。


TVでは、ライブエイドがながれていた。


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